Tezos(XTZ)は、2014年に始まった分散型アプリケーション(DApps)のプラットフォームです。Tezosはプラットフォームの名前であり、通貨単位はXTZです。
他の後発プラットフォームと同様に、既存のプラットフォームが抱えている問題を解決することを目的に開発されました。例えば、PoWでのマイニングの寡占化に対応したLPoSはTezosの特徴といえるでしょう。
2017年7月に行ったICOでは、当時のレートで約250億円という巨額の資金を調達しました。投資家からの熱い期待を寄せられるTezosとはいったいどんな仮想通貨なのか!?そして、内部対立を発端に生じた訴訟問題は?
本記事では、そんなTezosの特徴や将来性を説明します。
Tezos(テゾス/XTZ)の最新価格・相場・チャート・評価
Tezos(テゾス/XTZ)の特徴・詳細
LPoS(Liquid Proof of Stake)をコンセンサスアルゴリズムに採用
PoW(Proof of Work)でのマイニングの寡占化や51%攻撃といった問題点を解決するために考えられたのがPoS(Proof of Stake)ですが、この派生系にEOSやLISKが採用するDPoS(Delegated Proof of Stake)というものがあります。
PoSではステークの量に応じてバリデーションの権利が割り当てられます。この権利を他のマイニングを行うトークン保有者に委任(delegate)し、ブロック生成に関わるマイナーの数を限定することで処理速度の向上を図るのがDPoSです。
Tezosでもこの委任(delegate)をすることが可能であることから、TezosはDPoSだといわれることがあります。
しかし、Tezosのコンセンサスアルゴリズムでは、ブロック生成者(ベイカー baker)への委任は任意です。DPoSと同じことができる部分もありますが、比較すると異なるのです。このため、混乱を避けるためにもTezosが採用しているコンセンサスアルゴリズムをLPoSと呼び、DPoSと区別することが推奨されています。
形式検証でプログラムを数理的に検証
Tezosの殆どの部分はOCamlというプログラミング言語で書かれています。
このOCamlは、数学的にプログラムが特定の性質をもっているかを検証し、意図したとおりに動作するかをテストすることが可能です。
Tezosではこの形式検証(Formal Verification)と呼ばれる手法でスマートコントラクトなどのプログラムを検証し、バグを少なく抑えることや、セキュリティの向上を図っています。
ちなみに、TezosのスマートコントラクトにはLiquidityやMichelsonという言語を利用することも可能です。
オンチェーンガバナンス(On-Chain Governance)
Tezosではプロトコルのガバナンスにオンチェーンガバナンスという方式が採用されています。
すべてのステークホルダーが、提案されたプロトコルの変更への投票を行うことでガバナンスに参加することが可能です。
LPoSの考え方と同様に、一部の資産家や企業だけでなくステークホルダーが広く参加できる仕組みになっています。
Tezos(テゾス/XTZ)の詳細
承認方法:LPoS(Liquid Proof of Stake)
公開日:2017年7月1日
公式サイト:Tezos公式サイト
Twitter:Tezos公式twitter
Tezos(テゾス/XTZ)の評価
Tezos(テゾス/XTZ)の将来性
内部対立を発端に訴訟問題まで発展し、開発は大幅に遅れ…
コトの発端は、Tezos創業者夫婦とTezos Foundationのトップとの間で起こった内部対立であり、それを起点にTezosの開発にも影響が生じ始め、開発の大幅に遅れやICOで配布を予定していたトークン配布の中止などにつながっていきました。
当初明言していたトークン配布を反故にされた投資家達はTezosへの不信感、詐欺疑惑にかられ、Tezosに対する集団訴訟を起こしたのです。
この訴訟問題については、2018年8月に裁判所において支払い請求が却下され、一応は収束し、今後は遅れていた開発を進めていく予定とのことです。
プラットフォームとしての仕組みそのものはとても魅力的なので、今後は何事もなく、安定して開発が進むといいですね。
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