NFTXが『Inventory Staking』をリリースしました。NFTをNFTXボールトに預け入れて、”インパーマネントロスのリスクなしに”流動性提供から利回りを獲得できるようになりました。
NFTXとは
NFTXはフロアプライス水準のNFTの流動性の課題を解決するプロジェクトです。コレクションNFT(CryptoPunks、Bored Ape Yacht Club、Meebits等)の保有者は、資産をNFTXのVaultに預けて利回りを得ることができます。
NFTXの用途例としては、フラッシュローンを利用してOpenSeaのフロアプライスとNFTXボールトとの価格差によりアービトラージの機会を創出したり、流動性を高めることでNFT担保ローンの金利を低減するといった間接的なメリットが期待されます。
NFTの流動性提供
NFTXの流動性プロバイダー(LP)はこれまで、フロアバリューのNFTをファンジブルなERC20規格である『vToken』に変換し、vTokenとETHを1対1でSushiSwapに供給していました。そのLPトークンをNFTXに預けると、Vaultアクション(ミント、償還、スワップ)に関連する手数料の100%がLPに分配されます。vTokenはVault内のランダムなNFTに対して1対1で償還可能です。
このアプローチによりNFTを簡単に売買できますが、流動性提供者(LP)はSushi上でインパーマネント(IL)リスクに直面することになります。
Inventory Staking
Inventory StakingはNFTの流動性提供はしたくても、イーサリアムの流動性提供をしたくないユーザー向けに便利です。ユーザーはNFTのみをVaultに直接預けることができるので、ILリスクに晒されることなく受動収入を得られます。Vaultの収益はLPトークンの出資者とInventoryの出資者で分けることになり、発生した手数料の80%が前者に、20%が後者に支払われます。現在、LOOT NFTのシングルステーキングでAPR20%を稼げている模様です。
Comfy 😴
The new @lootproject vault on @NFTX_ is sitting at 20% APR ⚖️ pic.twitter.com/LDZLFI1MMs
— Spencer Noon 🕛 (@spencernoon) January 25, 2022
Inventory Stakingは現在アクティブなすべてのVaultに対応しており、より多くのNFTのデプス(流動性)を獲得することが期待されています。なお、NFTXのVaultはすべてのNFTが同じ価値であることを前提としており、レア・大切なアイテムを預けることに向いていません。いつ購入されても構わないというNFTのみをVaultに預けましょう。また、Vaultからの引き出しには手数料がかかります。
そのほかのユースケース
NFTXボールトは、新規NFTプロジェクトのリリース時の配布および販売メカニズムとしても利用できます。また、ValultにNFTをブートストラップして、Gem、Genieといったアグリゲーションプロジェクトから直接統合することも可能です。