Tommykaira ZZIIのNFTについて
1,000万円まで商業利用が可能なlogoデータ、3Dモデリング使用権がついてくるNFT。
自動車メーカーとしては異例のNFTであり、商業利用権がついてくるのは世界初の試みである。
また、自動車メーカーとして、Tommykaira ZZII Premium NFT MembershipというDAOを運営している。
今回のNFTでは、DAOの先行会員の予約も行われている。
Tommykairaの変遷
-Zenism編集部
初めまして、Zenism編集部と申します。
今回はインタビューの方よろしくお願いします!
▼TommykairaNFTについてのNFT鳴門美術館山口館長の独占インタビューはこちら▼
–トミーカイラ 富田様
よろしくお願いします。
-Zenism編集部
Zenismとして、自動車メーカー様にインタビューさせていただくのは初めての経験なので、至らぬ点もあると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
まず、トミーカイラ様の成り立ちについてお聞かせください。
–トミーカイラ 富田様
スタートは自動車販売を行うトミタオート商会です。
日本で初めてのスポーツカー専門のセレクトショップでした。
自分の好きな車だけを扱うという信念を持って、行っていました。
たびたび東京に行き、当時京都では目にかかることのない車を買い、すぐに手に入れた車で京都まで走って帰ってました。
-Zenism編集部
なるほど、設立当初からスポーツカーを取り扱い、当時としては日本初のスポーツカーの専門販売店だったんですね。
東京から京都まで往復して自動車を仕入れておられたんですね。
自分も京都出身なので、東京から京都まで往復する凄さが分かります。
なかなか、辛いですよね。
–トミーカイラ 富田様
いやいや、自分が気に入って手に入れた車ですよ。
自分の気に入った車を早く乗ってみたくてしょうがないですよ。
だから、東京に行き、車を手にいれ、すぐ帰っていましたね。
-Zenism編集部
生粋の車好きによる車好きのための自動車販売店ですね。
やはり、そのスポーツカーへの並々ならぬ情熱が自動車メーカー「トミーカイラ」を作ることに繋がるのですか?
自動車メーカーへの第一歩はどのようなきっかけだったのでしょうか?
–トミーカイラ 富田様
あるモーター誌を読んでいたのがきっかけです。
そこには、欧州のツーリングカーレースをメルセデスベンツのサルーンをベースにしたレースカーで参戦するAMGというチューナーの存在が書かれていました。
これが最初のきっかけとなり、チューニングカーを作ることになります。
-Zenism編集部
最初はチューニングカーから自動車メーカーになるんですね。
–トミーカイラ 富田様
そうです。
実際に、西ドイツまで訪問しに行き、アポを取り、AMGの工場も見に行きました。
関係者からも話を聞いてくうちに、私自身でもできるのではないか、これからチューニングカーは面白くなると思いました。
その後、日本で初めての公認チューニングカー「トミーカイラM30」を発表することになります。
-Zenism編集部
なるほど、それはすごいですね、
トミーカイラ様で日本初の公認チューニングカーの製造を達成されていたんですね。
段々と、スポーツカーを作るトミーカイラへ変貌を遂げていっている様子が伝わってきます。
では、スポーツカーへ挑戦することとなるきっかけを教えてください。
Tommykaira~スポーツカーへの挑戦~
–トミーカイラ 富田様
スポーツカーは大好きなので、ずっとチャンスがあれば作りたいとは考えていました。
なので、スポーツカーを作りたいとずっと私は思っていましたよ。
チューニングカー事業で成功はしていくけれども、ずっとオリジナルのスポーツカーを作るといった夢を忘れたことはありませんね。
レースエンジニアである解良喜久雄君を会社に迎え入れたのもオリジナルのスポーツカーを作るためですよ。
92年の年明けの役員会議で「オリジナルスポーツカーを作ろう」と決断し、スポーツカーの開発に乗り出します。
-Zenism編集部
オリジナルスポーツカーを作るというのは、今までチューニングカーを出していたトミーカイラでは大きな決断だと思うのですが、決断を後押ししたのはなんだったのでしょうか?
–トミーカイラ 富田様
やはり、社員の生活もかかっているので、作りたいという気持ちだけで作れるものではないです。
チューニングカービジネスは取引先の大企業に大きく左右される商売です。大企業は経営や株主が変われば方針も変わります。
なので、自分たちの技術力を世に知らしめるチューニングカー以外の別のビジネスの柱を立てないといけない。
技術力をアピールするには、その点でスポーツカーはもってこいでした。
社運をかけてのスポーツカー開発を決断しました。
-Zenism編集部
なるほど、トミーカイラ自身が成長するためにもスポーツカーの開発を決断されたのですね。
この一大プロジェクトがトミーカイラZZの開発になるのですね。
–トミーカイラ 富田様
そうです。
でも、「トミーカイラZZ」の名前がついたのは、少し先のことです。
当時、役員会議で集まり、密かにオリジナルスポーツカーの開発プロジェクトを進めていました。
社員たちが「また、役員の爺たちがこそこそと話し合いをしている」という話をしているのが、私の耳に入ってきました。その時に、普通怒るところなのですが、爺(じじい)共が集まっているというのが面白く、じじいたちという意味で「ZZ(じじい×2)」という名前にしました。
-Zenism編集部
なるほど、おしゃれなネーミングですし、すごいアットホームな雰囲気の職場なのが伝わります。
このトミーカイラZZが日本で大きく話題になる“あの問題”が起きるわけですね。
–トミーカイラ 富田様
そうです。
トミーカイラZZはイギリスで製造をしていました。
そもそも日本は車を新しく作る環境ではないんです。大手自動車メーカーしか、実質的に製造に必要なテストを受けれない環境です。
イギリスの法律上500台以下の生産では衝突テストがありませんでした。そのため、イギリスで製造を行っていました。
でも、生産、納車を始めると途端に、それまで免除されてきたヨーロッパ製少量生産車に対する北米基準の前面衝突実験を今後は義務づけると通達がきたんですよね。
-Zenism編集部
それは急ですね。
完全にトミーカイラ様を狙い撃ちしたかのような法令改正の通告ですね。
–トミーカイラ 富田様
いや、実際にそうだったのではないかと思ってしまいますね。
前面衝突実験を行おうと思ったら、最軽量を目指していたため、アルミニウムの押し出し工法も変わってしまい、当初のコンセプトが崩れてしまうと思い、全プロジェクトのキャンセルを決めました。
当時は久米宏のニュースステーションでも取り上げられて、全国的なニュースになりましたね。
-Zenism編集部
スポーツカーへのこだわりがあるゆえの苦渋の決断ですね。
その後、朝令暮改の如く、半年足らずで法令改正がなくなったのもおかしな話ですよね。
–トミーカイラ 富田様
なんの補償もなく、ただただ憤りを感じました。
結局トミーカイラZZは当初受注の半分以下である200台しか作れませんでした。しかし、次のトミーカイラZZⅡを出す確かな布石とはなりましたね。
フランクフルトモーターショーでのデビューを目指し開発したトミーカイラZZ II は時代の波に流され、車の使命である「走行」するといったことができませんでした。
私の最後の夢として、このトミーカイラZZⅡを走らせたい。
それが今回NFTを通し、行いたいことです。
-Zenism編集部
常に前進をし続け、駆け抜けていく人生で、非常にかっこいいです。
–トミーカイラ 富田様
常に前進し、挑戦し続けるのが私の人生です。
私の周りの友人はカーデザイナーになる人や日本No.1になる人や色々天才肌が多かったです。
童話のうさぎと亀のように、自分はコツコツと亀のように進むしかない。最後には勝ってやるという気概を込めて、トミーカイラは亀のエンブレムを真逆の速いスポーツカーに付けています。
スポーツカーに亀のエンブレムって何か面白いでしょう?
-Zenism編集部
はい、非常に面白いです。
確かに、おっしゃられるまで亀のエンブレムとスポーツカーの組み合わせも理解できてなかったですし、より一層車から富田様の人生を感じます。
TommykairaZZⅡについて
TommykairaZZⅡをNFT化した理由
-Zenism編集部
では、トミーカイラZZⅡについてもう少し深く教えてください。
–トミーカイラ 富田様
それでいうと、トミーカイラZZⅡはずっと後ろに置いてある車です。
-Zenism編集部
え、この車ですか!
トミーカイラZZⅡは20年前に製造された車ですよね!?
かっこいい車が置いてあるなとは思っていたのですが、まさか後ろに置いてある車がトミーカイラZZⅡだとは思っていませんでした!
すごくかっこよくて、時代を感じさせないデザインの車ですね。
–トミーカイラ 富田様
ちなみにこのトミーカイラZZⅡという車は公道を走っていないのに、世界的に有名な車なんです。
-Zenism編集部
それはどうしてなんでしょうか?
–トミーカイラ 富田様
トミーカイラZZⅡをNFTにする理由の一つでもあるのですが、このトミーカイラZZⅡはバーチャル育ちの車と言われています。
というのも、トミーカイラZZⅡは先にも言った通り、1台も売っていない車です。
それにも関わらず、有名なのはグランツーリスモのシリーズ2〜6までデイトナレースの優勝特典として配布され、伝説的な人気を博したからです。
-Zenism編集部
あのグランツーリスモにも出ていた車なんですね。
なるほど、販売もせずに人気なのはゲームで登場していたからなんですね。
–トミーカイラ 富田様
それもあり、バーチャル育ちのこの車を再度走らせたいと思った時に、バーチャル育ちの車をNFTにしたら面白く、資金調達を行えるのではないかと思ったからですね。
TommykairaZZⅡはなぜDAOを行うのか
-Zenism編集部
今回のNFTなのですが、DAOの参加権もついてきているのですが、それはなぜでしょうか?
自動車メーカーがDAOを運営しているのは珍しいのですが、それはなぜなのでしょうか?
–トミーカイラ 富田様
DAOとかを新しくやりつつ、国際的にやっていきたいなと思っているからですね。
日本国内だけでやるのではなく、世界を巻き込んだプロジェクトにするためにもDAOが必要と言った形です。
-Zenism編集部
なるほど、皆でトミーカイラZZⅡを走らせる夢を叶えるわけですね。
ちなみに、DAOの入会方法とかは今後他の形でも出てくるのでしょうか?
–トミーカイラ 富田様
今後のDAOの入会方法などについては引き続き続報をお待ちください。
-Zenism編集部
かしこまりました。
続報を楽しみにして待っていますね。
自動車メーカー”トミーカイラ”のNFT構想
-Zenism編集部
今回のNFTは商業利用権付きで相当珍しいと思うのですが、なぜそのようにしたのでしょうか?
–トミーカイラ 富田様
自動車のNFTとしては世界初ですね。
しかも、今回は車を作るのに必要な線図もついてきます。
やっぱり日本初は一度達成しているので、世界初も達成したかったので、こだわったポイントです。
-Zenism編集部
やはり、WEB3.0に関わる人間としても今回のトミーカイラ様の世界初の試みが今後どのように両業界に影響を与えるのか楽しみですね。
自動車メーカーがNFTをすること自体も珍しいのですが、今のNFTについてどう思われていますか?
–トミーカイラ 富田様
NFTと言うのはやはり、まだまだ「アート」って言うイメージが強いじゃないですか。
NFT=アートという概念をどんどんNFTはアートだけではないおもしろい、可能性のあるものだと知らしめたいですね。
-Zenism編集部
そうですね。
トミーカイラ様は先駆者的ポジションにあると思います。
–トミーカイラ 富田様
こういう「アート」ではない、実用性を秘めたNFTというものを投機目的でもいいので色々な人に触れてもらいたい。
興味で買ってもらいたいですね。
-Zenism編集部
もう一度NFTの熱が再度復活するといいですよね。
今回、3Dモデリングもついてくるので、メタバース上の世界で世界で初めて走る車になるかもしれないですよね。
今後のトミーカイラZZⅡの活躍が楽しみでなりません。
インタビューの感想
今回のインタビューはどうでしたでしょうか?
昔も今も夢を追い続け、時代の先駆者的ポジションを走り続ける富田様の姿に心を打たれました。
- 3Dモデリング、商業利用権、DAOの参加権付きのNFTの販売
- 世界進出、トミーカイラZZⅡの復活のためのDAO運営
今後、世界のモデルとなるDAOになる可能性を秘めている先進的なプロジェクトのあり方だと感じました。
引き続き、Zenismではトミーカイラ様を追っていきたいと思います!
今回は最後まで読んでいただきありがとうございました。