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仮想通貨Bitcoin Gold(BTG)の将来性・特徴|51%攻撃…苦労味わったコインはたくましくなるのか!?

Bicoin Gold(ビットコインゴールド/BTG)とは、2017年11月12日に公開されたアルトコインです。ビットコインからハードフォークして誕生したコインなので、基本的な仕組みはビットコインにそっくりです。大きな違いがあるとすれば、マイニングアルゴリズムがSHA-256からEquihashに変更されている点や、51%攻撃を受けた痛々しい経験から、その対策を取っている事くらいでしょうか。

ビットコイン(BTC)からハードフォークしたものはビットコインゴールド(BTG)だけではなく、他にもビットコインキャッシュ(BCH)やビットコインダイヤモンド(BCD)などがあります。

ビットコインキャッシュの場合は、ビットコインの取引量増加に伴うスケーラビリティ問題に対応するためのハードフォークであり、ビットコインダイヤモンドはスケーラビリティ問題への対応とマイニングアルゴリズムの変更のためのハードフォークでした。

本記事ではビットコインゴールドがビットコインからハードフォークするに至った経緯とビットコインゴールドの特徴、将来性について説明します。

Bitcoin Gold(BTG)の最新価格・相場・チャート・評価

 

 

Bitcoin Gold(BTG)の特徴

ビットコインゴールドの基本的な仕様はビットコインに相似しており、発行上限枚数やブロック生成時間などは同じで、違いはASIC耐性をもつマイニングアルゴリズムと51%攻撃への対応くらいです。

ASIC耐性をもつマイニングアルゴリズム

マイニングアルゴリズムをSHA-256からEquihashへ変更

ビットコイン(BTC)のマイニングには、効率よくマイニングを行うためのASIC(エーシック/Application Specific Integrated Circuitの略称)というハードウェアの利用が増加していたこと、PoWという認証方法を採用しているため、大量の電気代が発生していた事などが問題になっていました。

マイニング専用マシンASICを利用されると、個人がもつ家庭用パソコンでは到底太刀打ちできず、一部の企業がマイニングを牛耳るようになっていきました。また電気代の高さも地域差を生み、電気代の安い中国の業者が有利な状況で、とても「分散型」とは呼べない不平等な構造になってしまっていたのです。(ビットコインのマイニングの51%以上を中国のマイニング業者4社で占めていました…もうこれでは分散型台帳とは呼べないですよね)

このような背景から、ビットコインゴールドはハードフォーク時に、マイニングアルゴリズムをSHA-256からEquihashへと変更し、従来のマイニングアルゴリズムに特化したASICではマイニングできない仕様へと変更し、家庭用PCにも内蔵されているGPUでもマイニングできるようにしたのです。

2018年5月16日〜18日に51%攻撃で取引を乗っ取られ、20億円相当を盗まれる…

ただし、ASICは設計に時間とコストがかかりはしますが、ビットコインゴールドが採用していたEquihash用のASICを開発する事はできます…そして作られたので、51%攻撃によって20億円相当を盗まれてしまいました。

51%攻撃とは

51%攻撃とは、悪意ある仮想通貨マイナー(個人、組織)がネットワーク全体の採掘速度の51%以上を支配する事で取引を乗っ取り、不正な取引を可能にしてしまうというものです。ブロックチェーンは改竄できない。という表現をされる方もいらっしゃいますが、正確には改竄が難しいと表現した方が正しいですね。

ブロックチェーンは、過去の取引から現在までを暗号化されたブロックの中に納め、このブロックを鎖の様に一本のチェーンでつないでおり、たとえ取引が分岐したとしても、分岐後に続くブロックチェーンの長い方を正しい取引として認識する様にシステム化されています。この時、ブロック内に取引を記録する役割を担う人を様々な認証方法(PoWとかPoS等々)を利用して一部の人、組織に偏らない様に工夫を施しているのです。

51%攻撃は、この最も長いブロックチェーンを正しい取引記録とする仕組みを悪用して、不正な取引を正しい記録と認識させるのです。ビットコインゴールドは、ネットワーク上の取引処理スピードの51%以上を攻撃者に支配されてしまい、22ブロック分の取引を遡られて取引所への入金記録を取り消され、別のウォレットへの送金だけを成立させ、二重支払いに成功されてしまったのです。

ビットコインゴールドの対応

これに対して、ビットコインゴールドの開発チームは、攻撃者に22ブロック分の取引を戻す事に成功している事を踏まえ、取引所に対して入金に必要な承認回数を50ブロック分まで引き上げる事を提案しています。

また2018年7月に将来の51%攻撃のリスクを減らすために、ASIC耐性をつけるためにマイニングアルゴリズムを変更するハードフォークを行いました。

Bitcoin Gold(BTG)の詳細

発行上限枚数:21,000,000 BTG

承認方法:PoW(Equihash)

公開日:2017年8月

公式サイト:https://bitcoingold.org/

Bitcoin Gold(BTG)の評価

Bitcoin Gold(BTG)の将来性

ビットコインとの比較して、何がビットコインゴールドの特徴なのかを考えるとASIC耐性くらいなのかなと思います。上述した51%攻撃後のハードフォークでマイニングアルゴリズムをさらに変更しましたが、専用ASICが開発されてしまうとただのイタチごっこになってしまう可能性があります。ただし、取引所での入金の承認回数を50ブロックまで引き延ばすように提案した事で、51%攻撃のリスクはかなり減ったのではないかなと思います。

現在のところわざわざビットコインゴールドのために専用ASICを作るのかどうかはわかりませんが、仮に今後もしビットコインゴールドの取引高が増加し、ASICによるマイニングの需要が増加すれば時間と労力をかけて専用ASICが開発される可能性も否定できません。

今後のロードマップを見ていても、ビットコインゴールドだけの特別な仕様は現在のところあまり感じられないので、将来性という点についてはなんとも言えない状況です。ただし、開発を続けている以上は、どこかで重要なターニングポイントを迎える可能性はありますし、若い頃の苦労は買ってでもせよとも言いますので、51%攻撃を経験したビットコインゴールドの苦労が何かしらの成果を生む可能性も否定できません。なので情報だけは追いかけていきましょう。

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