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「DAPPS KANSAI#3」参加レポート|「Trust Wallet」×「くりぷ豚」

2018年11月15日に開催されたDAPPS KANSAI#3イベントに参加してきました。

モバイルウォレット「Trust Wallet」を利用して、日本初のDAppsゲーム「くりぷ豚」に挑戦してきたので、その内容をレポートします。

スケジュール

  • オープニング
  • イントロダクション〜ウォレットってなんだろう?
  • ワークショップ〜DAPPSゲームを遊んでみよう!
  • ネットワーキング

オープニング

「DAPPS KANSAI」を主催されるまてんろう氏から開催の挨拶がありました。

DAPPS KANSAIは、ブロックチェーンを活用した非中央集権・分散型アプリケーション「DApps」を、関西でも盛り上げようと様々なイベント企画をされています。

今回はその第3弾。イベントの趣旨は、実際にDAppsゲーム「くりぷ豚」を遊びながら、ブロックチェーン、ウォレット、DAppsを理解していくことです。

イントロダクション〜ウォレットってなんだろう?

  • Trust Wallet Japan Ambassador マキオ氏

イントロダクションで、仮想通貨のウォレットの仕組みや使用方法について、マキオ氏から説明がありました。

マキオ氏はEthereumのDAppsを中心に情報発信を行う「マキオネア」運営や、Trustの日本Telegramグループのadminを行うなどして、日本でのTrust Wallet普及に貢献されています。

ウォレットとは?

仮想通貨で使用されるウォレット(財布)は、秘密鍵をいかに守り抜くかがセキュリティ上とても重要

そもそもの話として、仮想通貨ウォレットにはBTCやETHなどの仮想通貨資産が保管されている訳ではありません。と言うお話がありました。

では一体何を保管しているのかと言うと、それは秘密鍵と呼ばれるブロックチェーン上にアクセス(送金など)するための暗号です。

この秘密鍵を使用することで、改ざんが難しいとされるブロックチェーン上の情報を攻撃者から守っているのです。

つまり、この秘密鍵をいかに守り抜くかがセキュリティ上とても重要だということです。もし万が一、秘密鍵がバレてしまえば、簡単に資産を盗まれてしまうリスクがあるので注意しましょう。

ウォレットには、サーバー型とクライアント型がある

ウォレットは、大きくサーバー型クライアント型に分けられます。

  • サーバー型

取引所内で保管することなどを言い、利用者は秘密鍵を意識しなくても良いため管理がとても楽というメリットがあります。

デメリットとしては、秘密鍵の管理を取引所に委任していることになるので、管理者のハッキング対策などが大変になってしまいます。

  • クライアント型

クライアント型は、取引所などに秘密鍵を管理してもらうのではなく、自分で管理します。注意点としては、ウォレットをインストールしているデバイスが破損するなどして使用できなくなった時のために、必ずバックアップを取っておくことが重要です。

モバイルウォレットの分類

ノードへの接続方法として、サーバー経由で接続するタイプスマホ端末から接続するタイプがあります。

サーバー経由でノード接続するウォレットには、サーバーダウンした際に使用できなくなってしまうというリスクがありますが、スマホ端末で管理するタイプはその心配がありません。

ちなみにTrust Walletは、スマホ端末などで秘密鍵を管理し、サーバー経由でノード接続しますが、サーバーダウンしてもEthereumが提供するAPI「INFURA」を利用することで、スマホ端末からノード接続できるようになっているそうです。

DAppsを利用するにはDAppsブラウザが必要

DAppsを利用するには、秘密鍵を使用してブロックチェーン上にアクセスしなければなりません。

従来のように運営元のサーバーへアクセスしてwebページを取得するのではなく、DAppsブラウザを経由して、秘密鍵を使ってブロッックチェーンへアクセスします。

Trust Walletの特徴

Trust Walletは、DAppsをスマホ端末で利用するための仕組みが充実しています。

  • 秘密鍵の管理

クライアント型で個々人が秘密鍵を保管しなければなりません。上述したように、ノード接続にはサーバー経由からでも、スマホから直接接続もできます。

  • DAppsブラウザを搭載

PCだけではなく、スマホ端末などでもDAppsを利用することができます。※iOS、Android対応

  • ユーザー数は世界一(約50万ダウンロード)
  • マルチコインウォレット

複数のチェーンに対応しており、2018年11月15日現在はETH(Ethereum)、ETC(Ethereum classic)、POA(POA Network)、VET(VeChain)、WAT、TRX(Tron)に対応しています。

近々Bitcoin(BTC)にも対応するそうです!
※2018年12月9日に対応が発表され、現在はBTCにも対応しています。

また、NEO、EOS、Litecoin、DASH、ICONなどを今後サポートしていく予定ということです。
※2018年11月25日からICONも利用可能になっています。

その他の予定

  • ERC721トークンの直接転送が可能になる!

対象トークンはOpensea掲載のもので、APIを使用せずに実現させるそうです。なんと早ければ来週には実装される予定とのことです。

ちなみにERC721トークンとは簡単にいうと、イーサリアム で作られたキャラクターなどのことです。代替可能なERC20トークンは、要は通貨みたいなもので、他のERC20トークンと交換可能、つまり両替ができるようになっています。

それに対して、くりぷ豚などのキャラクターをERC20で作成すると、他のキャラクターに変換可能になってしまいます。ですので、ERC721という代替不可能な規格でキャラクターを作っています。

  • UI/UXの大幅改善

実はこれまでTrustにはUI/UXデザイナーがいなかったそうです。ですが、新たにUI/UXデザイナーがチームに加わった為、今後はアプリの使用感改善が期待できそうです。

  • BinanceDEXのネイティブサポート

大手取引所Binanceに加入したことで、Trust上で直接トークンを交換できるようになるそうです!2019年1Q実装を目指しているようです。

ワークショップ〜DAPPSゲームを遊んでみよう!

株式会社グッドラックスリー 「くりぷ豚」等広報担当 福井 正寿氏より、くりぷ豚の遊び方等の説明がありました。

くりぷ豚は日本発のDAppsゲームで、くりぷ豚と呼ばれるオスメスの性別のない不思議な生物を集めるコレクティブゲームです。なんとくりぷ豚の種類は全部で3京6,000兆通りもあるそうです。

ワークショップでは、まずTrust Walletをスマホ(iOS,Android対応)にダウンロードし、ETHをウォレットにチャージしてから、DAppsブラウザ上からくりぷ豚サイトにアクセスするところからはじめました。

くりぷ豚を購入!

まずやることは、とりあえずくりぷ豚を買うことです。

くりぷ豚は、「卸トン屋」か「くりぷトン取引所」で買うことができます。

「卸トン屋」は公式の販売所で、「くりぷトン取引所」は利用者が売買することができるくりぷ豚市場です。

安く買いたいなら、くりぷトン取引所で購入する方が良いそうです。

どのくりぷ豚を買うべきか?

くりぷ豚を選ぶときのポイントは「世代」です。

世代が遅い個体だと出産に時間がかかるようで、世代20くらいになると、お見合いしてから出産までに数日かかってしまうこともあるそうです。ですので、初めて購入するときは、できるだけ世代の若い一桁台を購入すると良いようです。

一応各個体にはステータス(スピード、パワー、スタミナ)が設けられており、これはのちに実装されるレースゲーム用のパラメーターのようです。

ただ、最終的にはそのくりぷ豚の可愛さで選べば良いのかなと思います。

お見合いして出産!

ワークショップでは合計3匹の若い世代のくりぷ豚を購入し、そのうちの2匹をお見合いさせて、妊娠出産するところまで行いました。

お見合いボタンを押して、母トンと父トンを選択しお見合い実行ボタンを押すと、母トンが妊娠して、しばらくすると出産するそうです。

実際にお見合いチャレンジしてみたのですが、間違えて見た目だけで選んだ世代20を母トンにしてしまったので、未だ出産しておりません。たぶん数日後…に出産予定です。

くりぷ豚の今後は?

DAppsゲームは、既存のアプリプラットフォーム(Apple storeなど)での許可がおりづらいと言われているので、くりぷ豚もiOSネイティブアプリの開発はしばらく進展しないのかなと思います。

ただ、今現在はTrust WalletのようなDAppsブラウザを搭載したアプリで、DAppsゲームをスマホでも遊ぶことができます!

ゲームとしては今後、レース機能の実装と、育成要素を追加していくようです。