仮想通貨の呼び名を「暗号資産」へ / 閣議決定

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政府が15日に閣議で、仮想通貨の交換業や取引に対する規制強化を盛り込んだ金融商品取引法と資金決済法の改正案を決定しました。これを受けて金融庁が改正案の中身について一部報道機関へ明らかにしました。

そこで、現在使われている仮想通貨の呼び名を「暗号資産」へ変更するほかに、サイバー攻撃を受けた時の資金の流出に備えて、顧客に弁済するための原資を持つことを義務付けます。

金融庁は、2018年12月14日の「仮想通貨交換業等に関する研究会」第11回会合の報告書案において、「仮想通貨」という呼称を「暗号資産」へ変更する方針を示していましたが、すでに「仮想通貨」は浸透しており、事業者登録している企業も多く、混乱を招くなど問題が生じる可能性があると反発を受けていました。
今回の閣議決定を受けて、交換業者の名称も法律上は「暗号資産交換業者」となりますが、交換業者に対して暗号資産の呼称を義務づける強制力はありません。

「暗号資産」への呼び名の変更に関しては、20か国・地域(G20)国際会議でで「暗号資産(crypto-assets)」という表現が主流になりつつあるため国際標準に表現を統一するとしています。
現段階で仮想通貨は決算手段としての普及が進んでいません。
日本は世界に先駆け仮想通貨に対し改正資金決済法を制定しましたが、通貨として期待されていたものから遠ざかってしまった現状に対して、日本円やドルなどの法定通貨と明確に区別するためにも、暗号資産への呼称変更に至った模様です。

自主規制団体の日本仮想通貨交換業協会も「協会名を変えるかどうか現時点では様子見の状況」という。また投機を助長する広告や勧誘が禁じられます。
これにより交換業者は過度な宣伝活動は難しくなります。

ハッキングリスク対応

昨年国内において2度のハッキング事件があり、多額の資金が流出するという事態が起きました。
今後の流出リスクに対応するため、オンライン(ホットウォレット)で保管する仮想通貨に対し「見合いの弁済原資(同種・同量の暗号資産)の保持」を義務付けられます。
また同時に、顧客口座に預かっている仮想通貨に関しても「※コールドウォレット」での管理を法律上義務付けられます。ホットウォレットで管理する仮想通貨の上限については今後検討していくという。

※コールドウォレットとはオフライン(インターネットに繋がっていない状態)で管理をするインターネットと完全に切り離されたウォレットのことです。ハッキングに対しては極めて安全。しかし物理的に秘密鍵を保管しておく必要があることから、現実の窃盗や紛失に弱い面もある。