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【最新情報】LUNAはなぜ崩壊したのか?仕組みや機能も解説

LUNAアイキャッチ画像

仮想通貨のテラとはなに?

仮想通貨のテラについて解説していきます。テラブロックチェーンとしてのテラという名称とネイティブトークンである$LUNAもテラと呼びます。

公式ウェブサイトで確認できるテラの特徴としては

  • 分散型ステーブルコインTerraUSDが利用することができる。
  • テラブロックチェーンにはスマートコントラクトが実装されている
  • Cosmosの開発機構を使われている
  • ブロックチェーンをまたいでDefiのエコシステムが構築できる

5/12執筆時点でLUNAショックが始まっており後々後述しますがLUNAとTerraUSDの売りの悪循環からTVLが急下落しています。

Lunaの機能

無担保型ステーブルコイン 「TerraUSD」が対米ドルで一時前日比40%下落

テラのもともとのコンセプトであるステーブルコイン発行機能とネイティブトークンであるLUNAについて詳しく見て行きましょう。

ステーブルコイン発行機能

LUNAの主要コンセプトステーブルコインの発行となっています。

テラブロックチェーンはイーサリアムと似た構造をした分散型の金融インフラとして機能しています。ステーブルコインというものはビットコインやイーサリアムと違って1ドルとペグ(価格が担保されている)

なお、LUNA自体はステーブルコインではなく、ネイティブトークンと言われる特定のブロックチェーンで使われることを目的として作られた通行券のような仮想通貨を呼びます。ビットコインネットワークではビットコイン、イーサリアムネットワークではETH、テラブロックチェーンの場合はLUNAということになります。

価格維持機能

ではステーブルコインがなぜ1ドルの価値を持ち続けられるのでしょうか?
次はその仕組みを解説していきます。

まずステーブルコインには、

  • 法定通貨担保型
  • 仮想通貨担保型
  • 無担保型

と分けることが出来ます。厳密には更に分けることが出来ますが今回は大きく3つに分けました。

例えばDefi市場でよく使われるUSDCは法定通貨担保型となっていて裏付け資産の6割は法定通貨その他にはCD,債権と比較的安全な仕様になっていて透明性も高く信頼出来ます。

ステーブルコインの価値が下がったりした場合なんかは資産をバーンし供給量を減らし逆に上がってる場合は新たに発行し1ドルにペグするように調整をします

日本銀行を始めとした中央集権型の組織はこういった新規通貨発行プロセスを自動で行っておりますがAMPLを始めとした無担保型のプログラムされたアルゴリズムにより自動で価値が決まるステーブルコインをアルゴリズム型ステーブルコインと呼んだりします。

一時話題になったIRONFinanceの$IRONは75%をUSDCで担保しつつ残りをガバナンストークンで賄うというものでした。

テラの価格維持機能の仕組み

ではテラではどういった仕組みで価格のをしているのでしょう。テラは先程解説したアルゴリズムステーブルコインの一種です

価格ペグの仕組みはアービトラージのような手法を使っていて、1USTが1USDより高騰してしまった場合の1USD分のLUNAを購入→このLUNAをバーンして1USTを手に入れる人が出てきます。1USTを1.01USDに交換して、この人は0.01USDの差益を手にします。裁定取引によって、需要に対して供給が少なかったUSTが供給され全体と希釈された結果USTの価格が下落し、1USDに近づきます。

1USTが1USDよりも安くなってしまった場合も同様で、1USTを0.99USDで安く買ってバーンし、LUNAを購入し、1USDに交換して0.01USDの差益を手に入れる裁定取引を行う人が出てきます。これによってUSTの供給が減ることでUSTの価格が上昇し、1USDに近づきます。

その他のユースケース

LUNAはTerraUSDをペグするだけでなく前述した通りテラブロックチェーンのネイティブトークンとしてのユースケースもあります

  • ガス代
  • ステーキング

と主にはこの2つでテラブロックチェーンは合意形成にPOSを採用しております。PoSは一般的に、保有(=ステーク)する仮想通貨の割合に応じて、ブロックを新たに承認・生成する権利が得られる仕組みを言います。どちらかというと大口に有利な設計となっているわけですね。

コンセンスのプロセスでは、まず「Proposer(提案者)」に選ばれたバリデータがトランザクションを1つのブロックにまとめて提出。そのブロックを他のバリデータが検証するというのが合意形成の流れです。

バリデータはブロックの承認を行うことで、トランザクション手数料から報酬を得ることができます。その中でもProposerには、より多くの報酬が与えられる仕組みです。Proposerに選ばれる可能性を高めるには、より多くのLUNAをステークする必要があります。

市場との関連性

テラ(LUNA)は、暗号市場が下落したときに再びビットコインを購入する

ではLUNA及びTerraUSDが市場とどんな関係があったのかを見ていきましょう。

UST(TerraUSD)は一時期時価総額としてはDAIを抑えてUSDT,USDCについで3位まで上り詰めてました
そしてUSTは韓国のDefi市場周りを中心に各チェーンで広く使われていたのでかなり浸透もしておりましたが一方LUNAを発行→USTをミントし更にその発行したUSTでBTCを買い上げることによりLUNA自身が現仮想通貨市場においての爆弾となっていました。

LUNA崩壊

5/12執筆時点でLUNA及びTerraは崩壊しており、まず第一の理由としてはUSTとLUNAの仕組み的に片方化の価格が下がるともう片方も売られ下がってしまう仕組みです

Terraのペグが外れた時点でLUNAを売ってTerraのペグを戻さなくてはならずしかしLUNAが売られるとTerraの担保としての信用も落ちLUNAが崩壊するといった循環になっています。

地合い的にBTCを中心としたコインが下落し、それに釣られてLUNAも下落、投資家たちの不安売りからUST,LUNAの売り悪循環サイクルへと移行し現在の崩壊シナリオへと至るわけです。

まとめ

現状LUNAは1ドル以下で最高値から97%ほど下落しているのも関わらず発行総数自体が4倍ほどまで増えており時価総額の希釈が起こっています

6/1にLUNAのUnbondingが起こるのでこれまでより大きな売り圧が予想されてますが今回の下落にてLUNAが2億枚Mintされたのに対して21MしかUnbondingされていないです。

今後もアルゴリズムを考えるとLUNAのさらなる下落は必須で公式の声明によるとUSTの担保を現物資産も混ぜていくとの表明が会ったのでペグが戻る可能性も示唆されています。