Revest Protocolは、ERC-20トークンをNFTとしてパッケージ化して保存したり、転送できるようにするプロトコルです。Revest のFNFT Smart Vaultは時間や価値・アドレスに基づく権利確定条件を設定できるので、ConvexやCurveに代表されるVe(Vesting Escrow)構造や、Olympusのようなステーキング・稀釈(3,3)構造と相性が良いものとして主張されています。Revest はイーサリアムに加えて既にAvalanche、Polygon、Fantomにデプロイされており、2022年にはデリバティブ金融分野でのユースケース開発が予定されています。
RevestのSmart Vaultとは?
Revest Financeの「Smart Vault」は、ERC-1155を使用して特定の条件が満たされるまで任意のERC-20トークンをロックでき、プログラム可能なNFTです。このNFTは「FNFT」と呼ばれ、時間やインセンティブベースの権利確定構造を指定できるため、ポジションのトークン化を容易にします。この特性からDeFiレゴと相性がよく、デリバティブや借入/貸付プラットフォームのような多くの金融コンポーサビリティの要素となる可能性があります。
ユースケースとしては、
- プロジェクトトークンのリリース条件に時間や価値基準を設けて、売り圧力を軽減する(権利確定)
- 数百万ドルのカバードコールオプションを作る(デリバティブ)
- 日付オラクルとデジタル署名を使用して、ETHを子供の18歳の誕生日プレゼントとしてロックする(相続)
といった使い方ができ、FNFTは金融イノベーターに創造的なツールを提供します。
3つのロックタイプ
ユーザーは直感的なUIを使って自分の資産を包み込み、必要なロック解除条件を決定します。これらの機能は、時間、価値、またはアドレスに基準を規定することができます。
- タイムロック;一定期間が経過した後にロックが解除され、その期間が経過した後にのみ価値を引き出すことができる
- バリューロック;トークンが一定の価値を超えるとロックが解除されるように、権利確定条件を指定したい場合などに利用できる
- アドレスロック;コミュニティが作成したアドレスロックを使用したり、特定のユースケースのために独自のアドレスロックを作成することができる
FNFTは普通預金のようにトークンを追加することも可能。アドレス基準では複数の当事者やスマートコントラクトを参照することができ、ファンジブルトークンやNFT、さらには他のFNFTをラッピングすることも可能です。各NFTはOpenSeaやRaribleなどのNFTプラットフォーム上で、上記のようなデザインを表示します。
デリバティブへのフォーカス
Revestは2022年第1四半期にDeFiデリバティブでのプレゼンス拡大を目指しており、期間内に「オプション(コール・プット)」、「投資トークン(yTokens、aTokensなど)の利息と元本の分割」といった新機能をリリース予定です。また最低1つはL2ソリューション上でローンチ予定であり、L2上で発生したフィーはRVSTステーカーに分配されます。
RVSTトークン
RevestのトークンであるRVSTは最大発行量1億枚、時価総額8億円の規模です。RevestのユーザーはFNFTを作成する際にロックされる価値の合計に対して少額の前払費用を支払います。この手数料はETHで支払われ、RVST保有者に分配されます。RVST保有者はステーキングを通じて、流動性プロバイダーはプロトコルから発生する手数料の99%を受け取ることになります。残りの1%はLPプールに追加されます。ステーキング報酬は、ステーキング期間に応じて増加します。
資金調達
Revest Financeは2021年6月にシードラウンドで200万米ドルを調達、さらに9月の公開セールイベントでは開始10分で100万ドルを調達しました。最終的にプロトコルのオープンベータ版のローンチとRVSTトークンの発行を記念して、Revestプロトコルで合計700万ドルが調達されました。Revest Financeは、世界有数の監査法人であるSolidity Auditorsの完全な承認を受けています。