Andre Cronje氏(アンドレ・クロニエ;Yearn Finance創設者)の新プロジェクト『ve(3,3) = Solidly』のローンチが目前に迫り、Fantomエコシステムの開発者たちはVe3 NFTを取得するためにTVL合戦を繰り広げている。DeFiLhamaのFANTOMカテゴリーのTOP20プロトコルにve(3,3)NFTが配布されるからだ。ve(3,3)NFT争奪戦の中でFantom全体のTVLは12.7億ドル を超え、イーサリアム(1100億ドル)・Terra(160億ドル)の次に巨大な規模になっている。
Ve3 NFTを取得することを目的に流動性がプロトコルに集まる中、Ve3 NFTの運用を目的とするDAOが立ち上がっている。veDAOと0xDAOはそれぞれ5位と2位にランクしている。
veDAO
veDAOでは流動性提供者にガバナンストークンWEVEトークンを報酬として付与している。WEVEトークンは、チームに10%、出資者とLPプロバイダーに85%、エコシステムに5%が分配される。ガバナンスを通じてVe3NFTを分配することになるという。DAOのマルチシグ署名者にFTM AlertsやSpiritSwapの共同設立者などが参加していることで信頼を集めている様だ。veDAOのプールはシングルステークプールが多いため、インパーマネントロスのリスクなしに参加できる。特にSpiritSwap上のWEVE-FTM LPの報酬量が大きい。
0xDAO
0xDAO はFANTOMエコシステムの重要なプレイヤーに設立され、瞬く間にveDAOのTVLを上回った。TombFinanceを主導するHarry Yeh氏を中心に、SpookySwap (EerieEight, No.4 Type C)、Revenant Finance/Creditum (Xam_Pham)、Scream (0xScream)、Liquid Driver (Dr Liquid)、のチームメンバーが参加している。また、Robo Vault 、Hundred Finance、TarotのTigris of Gaulも関与していると見られている。
0xDAOではFantomエコシステムの主要なプロトコルトークンのシングルステーキングが可能になっている。
ve(3,3)とは?
ve(3,3)はAMM DEXと見られており、その特徴はVe3 NFTを対象プールにロックすることで、そのプールの手数料(プロトコル収益)を流動性提供者に効率的に分配できること。Veとはトークンを長期間ロックすることで報酬や議決権をブーストするve(vote escrow)という仕組みに由来する。既存のステーブルスワップCurveではLP手数料の50%がVeCRVの投票者に分配されるため、この部分を刷新しようとしているのかもしれない。
👻 DAY : F R I D A Y 2 1 – 3 P M ( E S T )@0xDAO_fi #vampwars pic.twitter.com/i9ZBolV6iD
— 0xDAO 👻 (@0xDAO_fi) January 20, 2022
Solidlyの詳細は謎が多く、成功が約束されているわけでもない。ACは1月23日にスナップショットを取得すると言っていたが、スナップショットが完了しているとは思えない状況だ。0xDAOは『#vampwars』というタグと共に流動性提供を呼びかけたが、Ve3 NFTを巡るヴァンパイアアタックはFantomエコシステムに留まらず、DeFi全体に影響を及ぼしているようだ。