- ガス代の高騰で手数料が1万円ほどかかる事態が発生
- トランザクションの遅延
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そもそもロールアップとは?

2種類のロールアップ:zkRollupとOptimisyicRollup
zkRollupとOptimisyicRollupで違うのは主に検証の方法です。- zkRollup:計算をオフチェーンで実施、メインチェーンに送るバッチに有効性の証明あり
- Optimisitic:全てのトランザクションが有効だと想定し、計算せずにバッチを送る
zkRollup
zkRollupは簡単に言うと数百のトランザクションをまとめて一つのトランザクションとしてオフチェーンで処理するというものです。その証明をメインブロックチェーンに送ります。 ゼロ知識証明を活用したSNARK、STARKという「有効性の証明」のみが送られるため、含まれるデータが少なく、レイヤー1の高速化に貢献します。 詳細はこちらOptimisitic
Optimisticもオフチェーンで処理され、バッチがレイヤー1に送られます。zkRollupが全てのバッチに有効性の証明を行っていたのに対して、Optimisitcは全てのトランザクションが有効と仮定しています。 ではどのように正しく処理されたのかを確認するのでしょうか? Optimisticではバッチがおくられた後に、データに不正がないかどうか検証する期間(チャレンジ期間)が存在(チャレンジ期間があるため、資金の引き出しに時間がかかります)。誰かが不正を発見した場合には、検証が行われ、不正があった場合には遡って正しいトランザクションを行います。 不正があった場合にのみ検証が行われることから、「不正の証明」が特徴とされます。 本当にこの仕組みが機能するのでしょうか? Optimisticでは正当な処理をするようなインセンティブ設計がされています。- シーケンサー:$ETHをかける必要があり、もし不正を働いた場合には没収
- 検証者:不正を発見して、防止した場合に報酬がもらえる
zkRollup | OptimisticRollup | |
証明方法 | 有効性の証明 | 不正の証明 |
資金の引き出し時間 | 数分 | 1週間ほど |
EVM対応 | △ | ○ |
オフチェーンの計算コスト | 高い | 低い |
Optimistic Rollupの課題
Vitalik氏は長期的にはzkRolllupが優勢になるとコメントしています。なぜでしょうか? まずOptimisitcには不正があった場合に誰かが報告するという仮定があります。報告されなかった場合など、不正が看過される可能性があるのです。また検証期間が1週間ほどあることから、もしL 2からL1に資金を引き出したくても、1週間ほど引き出しに時間がかかります。 もしDeFiやNFTで資金を運用している人であれば、1週間資金を動かせないのは大きな問題だとわかるでしょう。 一方でzkRollupは数学的に検証しており、全てのバッチで有効性を検証していることから、引き出しも早くすみます。OptimisitcよりもzkRollupの方が技術的に期待されていますが、EVMでないことから、開発コストが高く、現状はOptimisitcの方が優勢です。 とはいえ現在EVM互換の技術が開発されつつあります。まとめ
現状ではOptimisitc Rollupの方が優勢です。例えばUniswap、SushiSwap、SynthetixなどのDeFiプロジェクトはすでにOptimisitc Rollup技術を採用しています。またL2Beatというサイトのデータでも70%以上のプロジェクトがOptimisitc Rollupを採用しています。でこれには先ほど紹介したEVM互換の問題があります。