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ブロックチェーンを学ぶ

Seiとは?DEX特化のブロックチェーンの特徴を解説!

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Seiは、DEXやDeFiなどのトレーディングに特化したレイヤー1ブロックチェーンです。

2023年4月11日には、Jump、Distributed Global、OKGなどから約40億円(3000万ドル)の資金調達を実施したと発表がありました。

現在はまだ開発段階ですが、今回の資金調達を機に大きく発展していくことが期待されています。

本記事では、そんなSeiについて、特徴や関連プロジェクトなどを解説していきます。

Seiとは?

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Seiは、DEX(分散型取引所)で使用されることを目的に作られたレイヤー1ブロックチェーンです。

取引所は多くの人に利用されていますが、そのほとんどは中央集権取引所が主流です。
対するDEXも少しずつ発展を遂げてきましたが、中央集権取引所と比べるとその規模はまだ小さいです。

Sei開発者は、DEXの発展に必要なのは適切なインフラだと主張しています。
そこで汎用的なブロックチェーンではなく、DEXに最適化されたブロックチェーンを利用することで、最高の環境を提供しようとしています。

Seiは、Cosmos SDKを使用して構築されており、取引に特化しています。

Cosmosとは?
「インターネット・オブ・ブロックチェーン」をコンセプトに掲げているブロックチェーン。
互換性のないブロックチェーンをつなぐことができることが特徴。
「Cosmos SDK」というブロックチェーン開発ツールを一般公開しており、それを用いて作成したブロックチェーンは、Cosmos上で運用することが可能。

dYdXやOsmosisのような、1つのアプリケーションのためにブロックチェーンを構築するのに対して、SeiはDEXアプリケーション全体に対応できるように構築されたブロックチェーンです。

すなわち、イーサリアムを代表とする汎用性の高いブロックチェーンと、特定のアプリのみ使用可能なブロックチェーンの中間に位置付けられているイメージです。

Seiの強力な基盤

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また、Seiは無類のスピードセキュリティ最優先ユーザー中心であることを掲げています。

無類のスピード:Seiは、独自のTwin-Turbo Consensusによって実現された、業界最速のブロックチェーンを提供しています。
その上、低いトランザクションコストと産業をリードするスループット(転送量)を備えています。

セキュリティ最優先: 世界中の大手機関によって保証されたセキュリティにより、Seiはセキュリティを最優先にした設計で構築されています。

ユーザー中心 :Seiは、公正さに深いコミットメントを持ち、完全なオープンソースを提供し、ネイティブなフロントランニング保護、シームレスな相互運用性などを提供しています。

Seiの特徴を解説

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Seiには、他のブロックチェーンにはない特徴がいくつか搭載されています。
以下ではいくつか紹介していきます

Seiは最速のブロックチェーン

Seiは、tpsにあたるopsが、20,000opsとされています。
ビットコインやイーサリアムではそれぞれ、10tps20tpsであることからSeiがかなり速い取引ができることが分かります。

tps(Transactions Per Second)とは?
1秒間あたりに処理できるトランザクション数を指します。
ブロックチェーンの取引や交換がどれだけ早く承認できるかを示しています。

またSeiのトランザクションファイナリティの時間は0.5秒です。
ビットコイン、イーサリアムではそれぞれ、60分6分であることから、これに関してもかなり速いことがわかります。

ファイナリティとは?
決済関連の概念であり、「決済が無条件かつ取消不能となり、最終的に完了した状態」と定義されています。
ブロックチェーンでファイナリティというと、トランザクション取消の可能性がほぼ0になった状態を表します。

これにより、注文の実行において中央集権型取引所(CEX)と同等または競合し、市場に存在する現在のDEXよりも優れていると主張しています。

Seiは多くのチェーンに対応

Seiは、マルチチェーンアーキテクチャーを採用しているため、多くのチェーンに対応可能です。

SeiはCosmos SDKを採用しており、Cosmos Hubを介して他ブロックチェーンと接続することができます。
さらに、Axelarネットワークとの統合により、より多くのチェーンにも接続可能となりました。

これにより、Bitcoin、Ethereum、Binance Smart Chain、Polkadotなど、多数のブロックチェーンに対応し、さまざまなアセットを取り扱うことができるようになっています。

このアーキテクチャーにより、Seiは多様なアプリケーションやサービスを提供することができ、より大きな規模での採用が可能となり、DeFi市場における存在感を高めていくことが期待されます。

Seiはフロントランニング防止対策が万全

Seiでは、フロントランニングを防止対策が万全です。

フロントランニングとは?
他人の取引を知っている者がその取引に先んじて自分の取引を行い、市場価格を変動させて自己の利益を得ることを指します。

フロントランニング防止の対策の中でも最も重要で代表的なものに、フリークエントバッチオーダリングがあります。

フリークエントバッチオーダリングとは、一定時間ごとに複数の注文をバッチ処理し、同時に執行することで、フロントランニングを防止する方法です。

通常、DEX(分散型取引所)では、注文が1つずつ処理されますが、フリークエントバッチオーダリングにより、多数の注文を同時に実行するため、フロントランナーが注文を先に発注して、価格を操作することができません。

これにより、Seiは、DEXにおいて重要な問題の一つであるフロントランニングを効果的に防止し、取引の公平性を確保しています。

Seiは、業界トップクラスの高速かつ安全な取引を実現するために、このような革新的なメカニズムを導入しています。

Sei関連プロジェクトを解説

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Seiは、分散型取引所(DEX)の構築に特化したブロックチェーンであり、その高速性、セキュリティ、多様性のため、既に多くのプロジェクトがSeiを採用しています。
以下では、いくつかのプロジェクトを紹介します

Vortex

Vortexは、IBCチェーン用のデリバティブ分散型取引所であり、Seiと同様に、ユーザーに中央集権型取引所と同様のユーザー体験を提供することを目的としています。Seiの高速性とセキュリティを活用することで、ユーザーに高速な取引を提供をしています。

Pharaoh Protocol

Pharaoh Protocolは、合成資産を分散型で作成できるプラットフォームです。 価格情報をオラクル(Oracle)で提供することによって、実際には所有せずに実世界の資産を取引することができるようになっています。

Axelar Network

異なるブロックチェーン間での相互運用性を可能にする分散型プラットフォームです。他のブロックチェーンに接続されたアプリケーションやデータを処理することができます。 DeFiの分野において、異なるブロックチェーン間での移行を促進することを目的としています。

Seiまとめ

Seiは、分散型取引所を最適化するために専用のブロックチェーンを使用することによって、DeFiにおける既存の問題点を解決することを目指しています。

既に多数のパートナーを獲得しており、そのエコシステムは拡大を続けています。

また、多くのチェーンに対応可能なAxelar Networkとのパートナーシップにより、クロスチェーンメッセージングDeFiが実現されるなど、Seiの将来性は非常に高いと言えます。

今後もSeiは、より多くのユーザーが分散型取引所を利用できるよう、安全かつ使いやすいプラットフォームを提供し続けます。
この分野に興味がある方は、ぜひSeiを試してみてください。