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法規制

知らないと損する暗号資産に関する税金の話|「どんなときに課税されるのか」編

暗号資産(旧仮想通貨)は売って利益が出た時はもちろんのこと、物を買うときに決済したり、暗号資産同士を交換したりした際にも税金がかかります。また暗号資産を保有しているだけの場合や、相続した場合などにも税金のことを気にしておく必要があります。

暗号資産に関する税金についてきちんと理解しておかないと、あとから必要以上の税金を請求される可能性もありますので、損をしないためにしっかりと理解を深めておきましょう。

今回は「どんなとき」に税金がかかるのか?という点と「税金を正しく申告しなかった場合に課されるペナルティ」についてご案内します。

号資産は「どんなとき」に税金がかかるのか?

非中央集権的な性格をもつ暗号資産ですが、そんな暗号資産でも①「入手」して②「保有」して③「手放す」時に、それぞれしつこく税制が関与してきます。大切なことなので、しっかりと理解しておきましょう。

それでは、どのような形で税金が関与してくるのか、以下見ていきましょう。

①暗号資産を入手したとき

暗号資産の入手パターンを以下のように大きく3パターンあります。

  1. 暗号資産を購入
  2. 暗号資産をマイニング
  3. 暗号資産を他人からもらう、または相続する

一番多いのは1の「暗号資産を購入」するパターンですが、この場合は「税金はかかりません」のでご安心ください。

注意が必要なのは、2と3の場合です。

暗号資産をマイニングして得たとき

暗号資産をマイニングして得た場合は課税対象となります。

暗号資産は原則、「雑所得」として計上されますが暗号資産を事業としている場合には「事業所得」となります。

暗号資産を無償でもらった場合や相続したとき

3.の暗号資産を無償でもらった場合や相続した場合も、課税対象となります。

暗号資産は保有者の資産として見なされるため、資産を相続する場合は「相続税」、無償で譲り受けた場合は「贈与税」の対象となりますので、覚えておきましょう。

②暗号資産を保有しているとき

暗号資産を保有しているだけでも税金はかかるなんて聞いたことがないと訝る方がほとんどではないだろうか。しかし、実際は暗号資産を保有しているだけでも税金はかかる場合がありますので、この辺りもきちんと理解を深めておきましょう。

どのようなパターンで税金がかかるのかというと、「法人として暗号資産を保有している場合」「法人税」がかかります。

個人で所有している場合には関係のないことではありますが、個人でも所得が大きくなると、個人から法人に切り替えられる方もいらっしゃいますので、そういう場合には注意が必要です。

年度末に法人として一定の暗号資産を保有している場合は、その暗号資産を時価で評価して取得価格との差額を計算し、それを事業年度の益金や損金に加えて計算する必要があります。(※評価損益という)

③暗号資産を手放すとき

暗号資産を手放すとき、例えば売却して利確確定した場合などは課税の対象となります。

その他にも、暗号資産取引所などがハッキングされて資産を盗まれた場合も注意が必要です。この際に補償金という形で払い戻しが発生すると、利確確定という扱いなり税金がかかってしまいます。

※暗号資産の所得税の仕組みと計算方法については下の記事をご参照ください。↓

金を正しく申告しなかった場合はどうなるのか?

暗号資産を対象とした税金の申告を正しく行わなかった場合に、どのようなペナルティが発生するのか。この辺りを簡単にまとめておきます。

税務申告を正しく行わなかった場合、主に以下の3つのペネルティが課されてしまいます。

  1. 過少申告加算税
  2. 無申告加算税
  3. 延滞税

それぞれ、名称通りで1.は実際にかかる税金よりも過少申告した場合に、2.は本来必要な税金の申告をしなかった場合、3.は期限までに申告しなかった場合にそれぞれ課されます。また「故意に」実際よりも少なく申告すると「重加算税」がかかる場合もありますのでご注意ください。