週刊DeFi 2019年12月9日号
先週は特に匿名取引のコスト高問題やスケーラビリティを解決するZKベースソリューションがめざましく進展。またMakerDAOが新たに導入した預金機能DSRをベースにした金融プロダクト(Chai/チャイ)が早くも登場、さらにDAIベースのコントラクトウォレットやネイティブメタトランザクションを可能にするガスレスウォレットなどにも注目です。
サラッと先週のニュースを振り返り↓
月曜日
- Makerの新機能DSR(Dai Saving Rate)ベースの初金融プロダクトChaiデプロイ:DaiをDSRにロックする必要なく、Daiの利子を獲得可能に。
- やさしいDeFi #2 12/10開催発表:DeFiガバナンス(10min)、11月DeFi振り返り(10min)、0xプロトコルとDeFi(30min)※#1内容→DeFi(分散型金融)の簡単なヒストリー
火曜日
- rDAIをファンディングシステムに用いたIdeaMarket
- DeFiレンディングがPoSの安全性を毀損する可能性について:How DeFi cannibalizes PoS security by Dragonfly Reseach
木曜日
- TokensetにRSI(相対力指数/Relative Strength Index)を用いたセット「ETH/BTC Ratio Trading Set」登場
- DeFiダッシュボードZerionが$2M資金調達
金曜日
- ガスレスウォレット by Mosendo:ネイティブメタトランザクションを可能に。コントラクトウォレットと比較するとコントラクトデプロイコスト削減、既存ウォレット互換性、機能の拡張性という点で優位性あり
- TEE活用クロスチェーンソリューションpトークン。EOSをERC20としてイーサリアムにブリッジするpEOS(テストネット)
- CoinbaseカードがDaiの取り扱い開始(初のステーブルコインとなる)
Buy with DAI: our 10th asset — and first stablecoin — is now available on #CoinbaseCard pic.twitter.com/SCLiJDYubc
— Coinbase Card (@CoinbaseCard) December 6, 2019
- Nightfallアップデート:ゼロ知識証明をバッチ&スケール(Nightfall Update – Batch & Scale with Zero Knowledge Proofs)
- 2019年DeFiを振り返るConsensys記事
- DeFi Rate 2019年11月版DeFiレポート
土曜日
- AuthereumがDaiをデフォルト表示させるコントラクトウォレット構築中:DAIでガス代支払い可能、Wyre活用によりデビットカードでon-ramp(対応国のみ)→Why Authereum is Putting DAI First
- SODA v2リリース:BTCを担保にDAIの借入可能に※ノンカストディではなく、BitGoのようなカストディありの中央集権型のソリューションです。「これをDeFiとは呼ばないで欲しい」という意見に対してMax Tarasenko氏が以下のような「DeFiとは?CeFiとは?」という自身の見解を示した一連のスレッド↓
THREAD: 1/ #DeFi and #CeFi. We have released SODA V2 yesterday and some people said: “Don’t call your product DeFi”. I want to share my thoughts on decentralized finance and today’s dillemma of DeFi: should we work on reaching mass adoption or stay here with ~20K active users? pic.twitter.com/vYSxvVCgVn
— Max Tarasenko (@MAXIMSODA) December 7, 2019
- ZK Sync:イーサリアムがマスアダプションする上で重要な要素となりうる匿名取引の課題(主にコスト高)を解消する試みに進展。The Matter Labsがレイヤー2ソリューション活用により、分散性、安全性を保持しつつVISA並のスケーラビリティをもつ匿名取引を実現。