なぜLayer2なのか?
EthereumはDeFiの夏を牽引し、NFTでもメインとなっている最も有名なプロジェクトです。今後もDeFiやNFTの発展に伴いEthereumの需要は増えていくと考えられています。 しかしEthereumには一定の制限があるのも事実です。例えばトランザクションは十分ではなく、手数料も非常に高額です。1回の取引で1万円ほどとられたりします。 それらのEthereumのネットワークの制限を取り払うためにレイヤー 2が注目を集めているのです。Layer2の現状
Layer2(以下L2)について数値データを見たい場合に参考になるサイトにL2Bea(https://l2beat.com/)があります。 L2BeatによるとL2は大幅に拡大しており、執筆時点で40億ドル以上のTVLを獲得しています。 その中でもArbitrumはシェアの60%、続いてdYdXは23.72%を占めています。それぞれのプロジェクトについては後ほど紹介していきます。そもそもLayer2とは
Layer2はEthereumの取引手数料の削減と、トランザクションの向上を目的としています。 Layer2と言うのは直訳すると「2層目」になります。では「1層目」は何かというと、Ethereumブロックチェーンです。 Ethereumブロックチェーン(1層目)の上に重なっているのが、Layer2(2層目)となります。 発想としては全ての処理をEthereum上でやる(オンチェーン)から大変なのであって、一部の処理はEthereum上じゃなくてもいいのではないか(オフチェーン)というものです。 Ethereumのセキュリティを維持しながら、高速取引と手数料の削減が実現されます。 L2では毎秒2,000〜4,000トランザクションを処理できると推定されており、これはすでにVisa処理機能(毎秒1,700トランザクション)と同じじかそれ以上です。Layer2の種類
Layer 2の技術はいくつかありますが、その中でも主に使われているのは下記の 2つです。Zero-knowledge rollups
ゼロ知識証明という技術を活用したLayer2で、プロジェクトとしてはzkSyncやStarkEXなどが有名です。対応しているDEXとしてはStarkEXの技術を活用したdYdXなどが挙げられます。- 長所:ファイナリティの短縮/安全性が高い/など
- 短所:EVM互換でない場合もある/など
Optimistic rollups
こちらはEVM互換でSolidityが使えるという特徴をもっています。そのため、Zero-knowledge rollupsよりも利便性が高いとされています。OptimismやArbitrumが有名です。- 長所:EVMとSolidityとの互換性/安全性が高い/など
- 短所:検証のため待機時間が長い/など