給付金とは何か?その魅力とは
最大級のDEXであるUniswapは2020年9月17日に、Uniswapを利用していたユーザーに対して150,000,000UNIをエアドロップを発表しました。当時のUNIの価格はおよそ4ドルだったことから、およそ6億ドル(630億円ほど)をまとめて配布したことになります。
過去に1度でも利用したことのあるユーザーには400UNIが配布され、当時の価格で16万円ほどでした。執筆時点でUNIはCoinMarketCapで時価総額8位にまで上り詰めており、もし当時の400UNIをそのまま保有していたら、135万円ほどに相当します。
(UNIの価格推移:CoinMarketCapより)
無料で16万円相当のトークンが配られるこの事態に「給付金」という言葉が使われるようになりました。DeFiプロジェクトは増加しており、今後も給付金を配るプロジェクトが現れると予想されています。
しかし情報を常に追っていないと、今までもらえていたはずの「給付金に気づけない」こともあるかもしれません。せっかくのチャンスを逃さないために、もらっていない給付金があるかどうかを確認できるサイトが「Claimable」です。
「Claimable」とは
「Claimable」は、自身のウォレットアドレスを入力するだけで、エアドロップの報酬を受け取る資格があるかどうかをすぐに確認できるサービスです。
ETHglobalのハッカソンのファイナリストであるDeFi Dawson氏(YouTubeで情報を発信するイーサリアム開発者)によって作られました。彼の3分間のデモの間に、審査員が「Claimable」を実際に使ってみて5,000ドル以上のエアドロップを受け取り忘れに気がつくことができたとされています。
「Claimable」のローンチからわずか36時間で、今まで眠っていたエアドロップの報酬が合計で5万ドル以上請求されました。この数字はトークンをエアドロップするDeFiプロトコルの増加に伴い、さらに大きくなる可能性があります。
Uniswap、Mirror Protocol、1inch、Badger、StakeDAOなどの人気の高いDeFiプロジェクトは、この1年でDeFiユーザーに活用された著名なプロジェクトです。ウォレットの所有者の多くが、眠っているかもしれない給付金に気がついていないかもしれません。
またDawson氏は、ユーザーが登録したウォレットアドレスに関連する新しいエアドロップをメールで通知する機能を追加しました。この機能を使うことで、エアドロップを見逃さなくて済むようになるはずです。
「Claimable」の使い方
ここから「Claimable」の使い方を説明します。サイトを開いて、自身のウォレットアドレスを入力するだけなので非常に簡単です。
「Claimable」のサイトに入ります
このサービスの開発者のDeFi Dawson氏のTwitterか、こちらのリンクからも飛ぶことが行きます。
ご自身のアドレスを入力します
Metamaskなどのウォレットアドレスを入力し、下の”Tell me about new airdrops”をクリックします。
受け取れるエアドロップの有無が判定されます
もらえるエアドロップがあると下記の画面になります。
💸 How many airdrops and POAP’s do you have unclaimed?
🚁 Enter your public #Ethereum address on
🏆 Maybe you’re a kingpin #DeFi user with over $33,000 ready to claim like this person! pic.twitter.com/LI8p0BsnO5
— DeFi Dawson (@DawsonBotsford) February 8, 2021
Claimableで参照できるプロジェクトの抜粋
現在Claimableで給付金/エアードロップを確認できるプロジェクトをいくつかご紹介します。
Uniswap
Uniswapは、DeFiにおける主要な分散型取引所です。AMM( Automated Market Maker)システムを採用しており、流動性提供社には手数料の0.3%が付与されます。
9月中旬、Uniswap過去にサービスを利用したことのあるユーザーにエアドロップしました。現在、UNIはプールに流動性を提供することで獲得することができます。
Uniswapの始め方はこちら
【2021年最新】Uniswapとは?使い方・流動性供給による手数料獲得を徹底解説!
1inch
1inchは、DEXアグリゲーターとして、多数のDEXから最適な交換レートでトークンを交換することができます。その後、独自のAMMを採用し、1inchトークンをエアドロップして注目を集めました。現在1inchは流動性マイニング提供者に付与されており、このトークンを保有することでガバナンスに参加することができます。
Curve
CurveはステーブルコインやWBTCのようなペッグ資産のための流動性アグリゲーターです。ステーブルコインの交換に特化しているため、低い手数料とスリッページが魅力となっています。CRVトークンはガバナンストークンとして、流動性供給者に対しての報酬として付与されます。ガバナンストークンであるのに加えて、ホルダーの取引手数料にも影響する仕組みが注目を集めています。
BadgerDAO
Badger DAOは、Ethereumや他のブロックチェーンでBitcoinの使用を可能にするインフラを構築しています。当初からコミュニティ主導でスタートしており、いつ、どのように、何を作るのかなど、あらゆる決定は投票によって行われます。同様にすべての参加者が利益を得るために、$BADGERの公正な分配を行われます。実際にBADGERトークンの90%はコミュニティに配分されており、創設者の報酬は10%に制限されています。
そのほかにも「Claimable」では「StakeDAO」や「Pangolin」などのプロジェクトのエアードロップも確認することができます。
まとめ
昨年、Uniswap、Curve、1inchなどの有名なDeFiプロジェクトが、過去のプロトコルのユーザーにエアドロップという形でガバナンストークンをリリースしました。ユーザーがこれらのプロトコルを初期から利用することで、エアドロップでより多くのトークンを得ることができます。
この新しい手法の誕生により、様々なDeFiプロジェクトが給付金を配るようになりました。今後も独自トークンを発行していないプロジェクトごとに、独自のインセンティブや投票券を持ったトークンが配布される可能性もあり、次のエアードロップを目的とした憶測も飛んでいます。