Dapper Labsとは?NFTマーケットを初期からリード
Dapper LabsはNFT市場をリードするカナダの企業です。2018年に創立され、大人気ブロックチェーンゲーム「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」で一躍有名となりました。
2020年末から独自ブロックチェーン「FLOW」と、NBAの選手のプレーを動画としてNFTにした「NBA Top Shot」が話題を集めています。
すでに
- NBPA(National Basketball Players Association)
- NBA(National Basketball Association)
- UFC(Ultimate Fighting Championship)
- ワーナー・ミュージック・グループ
との提携が決まっており、今後のNFT界で目を離すことの出来ないプロジェクトです。
またCoatue Managementがリードして、約262億円の資金調達を実施。Coatue Managementは過去にSpotifyやBitmainにも投資しており、世界的にも注目が集まっていることをうかがえます。
Dapper Labsで活用されるNFTとは何か?
NBA選手の動画をNFTにすると聞いて、「NFTって何だろう?」と思った方もいるかもしれません。
今までの画像や動画はコピーがしやすく、海賊版が作られてしまうことがありました。そこで、NFTを活用すれば、画像や動画などのデジタルアセットをトークンとして発行することで、コピー不可能な唯一無二のものとして扱うことができます。
この唯一性の証明はゲームやアートと相性がよく、アートではHashMaskのようなプロジェクトが独自の価値を生み出しています。ゲームではこの記事でご紹介するNBA Topshotなどが登場しています。
NFTについてはこちらでも詳しく解説しているので、ご覧ください。
Dapper Labsのプロジェクト3つ
ここからはDapper Labsでも注目の2つのプロジェクト(CryptoKitties、NBA Top Shot)と、同社が開発したパブリックブロックチェーン「FLOW」についてご紹介します。
3年前に人気を集めた「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」をきっかけとして、Dapper LabsはEthereumや他のブロックチェーンの課題に直面。
よりいいNFTサービスをユーザーにもたらすために、自分たちで独自のパブリックブロックチェーン「FLOW」開発するのに至ったのです。そして「FLOW」を基盤として作られたのが、話題の「NBA Top Shot」でした。
CryptoKitties(クリプトキティーズ):NFTゲームの先がけ
クリプトキティーズは3年前に人気を集めたEthereumベースのブロックチェーンゲームです。
10万をこえるユーザーに支持され、4000万ドルを以上の経済効果があったと言われています。
日本で人気のある「たまごっち」のように、猫を飼育・育成するゲームです。
しかしクリプトキティーズが人気を博したことでEthereum全体を遅延させることになり、他のEthereum上のサービスにも影響を与えました。
この出来事をきっかけに、Ethereum以外のブロックチェーンの可能性を検討し、最終的には「FLOW」の開発へと至ります。
FLOW:NFTのために作られた独自ブロックチェーン
Ethereumの課題として挙げられるのが、手数料とスケーラビリティの問題です。それだけでなく、Dapper Labsは当時のEthereum以外のサービスにもいくつか課題を感じていました。
それが「既存のノード数を減らして高速化したブロックチェーンは分散型とは言い切れないのではないか?」ということと、「シャーディングによるスマートコントラクトの複雑化」です。
上記のような課題から高速で、幅広いユーザーが参加できるブロックチェーンがなかったので、自分たちで作ることにしたそうです。
そして作られたのが独自のパブリックブロックチェーン「FLOW」です。
- ゲームやデジタルアートのために設計
- スケーラビリティへの対策
- より低い手数料
- セキュリティも十分
といった特徴を持っています。
FLOWを開発するにあたり、Dapper Labsは独自のプログラミング言語「Cadence」を開発しました。既存言語は金融用途に特化していましたが、「Cadence」は消費者向けアプリに特化した言語です。
また分散性を維持しつつ高速化するために、ノードの役割を4つに分担する新しい取り組みをしています。
このような背景と特徴を持つFLOWを基盤として作られたのが、昨年発表されて大人気となったNBA Top Shotです。
NBA Top Shot
NBA Top Shotは最も人気のある、NFTを利用したトレーディングカードです。アメリカプロバスケットリーグ(NBA)とコラボし、選手のプレイ動画を収集・売買できます。
トレーディングカードゲームのように、パックを開封することで、ランダムにアイテムを手に入れることが可能です。
1日あたり取引高は最高6.4億円を記録し、NBA選手が自身や他の選手のNFTを買っている
パックを開ける瞬間のTwitch動画は6万回以上再生されており、注目の高さがうかがえます。
Dapper Labsとは何か?:まとめ
NFTとは、デジタルアセットをトークンとして発行し、コピー不可能な唯一無二のものとして扱うことができます。
Dapper Labsは2018年時点でクリプトキティーズで注目を集めました。その反省点から独自のパブリックブロックチェーンFLOWを開発し、FLOWを基盤にしてNBA Top Shotも作られています。
日本でもNFT経済圏は拡大しています。大手仮想通貨取引所のCoincheckが参入し、Dapper Labsと連携しています。また、同社はmiime(ミーム)を運営するメタップスアルファを完全子会社化しており、NFT市場は拡大しています。
NFTは2021年に引き続き注目ワードとなりそうです。
NFTについてはこちらもご覧ください。