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<情報追記>【OpenSeaの1日の取引高を1日で突破】LooksRareとは何か解説します

OpenSeaのライバルとして登場したLooksRareが注目を集めています。 過去にOpenSeaを利用して条件を満たしたユーザーに対して、LOOKSトークンのエアドロップ(トークンの無料配布)を実施。 OpenSeaと比べてより安い手数料や、LOOKSトークンによるインセンティブ設計、コミュニティドリブンな特徴を持っており、ヴァンパイアアタックを行っています。 ※ヴァンパイアアタックとは:
今回はOpenSeaのユーザーに対して、トークンを配布し、利用者を吸収する方法。過去にSushiSwapがUniswapに対してヴァンパイアアタックを行った事例あり。

LooksRareの概要

LooksRareはコミュニティ主導のNFTマーケットプレイスです。ZoddとGutsという匿名の2名によって設立されており、公式サイトのコメントを見るとOpenSeaに対抗することを意識したプロジェクトだとみて取れます。 OpenSeaは2021年頭からNFTの盛り上がりを牽引してきた、NFTマーケットプレイスの代表格とも言えるプロジェクトです。実際に新規のユーザーの多くもOpenSeaを利用してNFTに参入しました。 しかしインサイダーとも取れる問題や、IPOを意識する発言など、あまり分散化されていないという批評も。代表的なマーケットプレイスとはいえ、改善を望む声もありました。 それらの要望に応えるような形で登場してきたのがLooksRareです。 具体的にはよりユーザーやアーティストが報酬によって還元される、コミュニティドリブンなプロジェクトを目指しています。

LooksRareの特徴

  1. 手数料が2%に加えて、ユーザーに還元
  2. NFTの売買に応じてLOOKSトークンをもらえる
  3. いつでもユーザーに新規機能を提供できる柔軟性
  4. 高いAPR(952.82%)

1. 手数料が2%

OpenSeaの手数料が2.5%なのに対して、LooksRareの手数料は2%と低く設定されています。 手数料が低いのはユーザーにとって嬉しいですが、それだけではありません。 なんと、この2%の手数料はLOOKSトークンをステーキングしているユーザーに100%還元されます。

2. NFTの売買に応じてLOOKSトークンをもらえる

LooksRareの特徴としてNFTの売買に応じて、LOOKSトークンをもらえる仕組みがあります。 これが後述するウォッシュトレードの問題を誘発している原因の1つです。1日の終わりに取引量に応じてトークンが配布されます。

3. いつでもユーザーに新規機能を提供できる柔軟性

LooksRareはコミュニティ重視のプロジェクトのため、ユーザーからの要望に応えて、後から新規機能を追加できるような仕組みになっています。 コレクション全てに対してまとめてオファーできる仕組みや、1つのトランザクションで複数の未決済注文のキャンセルを行う機能が追加されます。

4. 高いAPR

現状LOOKSトークンをステーキングすると、952.82%という高い報酬を獲得できます。 エアドロップでトークンを手に入れたユーザーは、Uniswapなどで売るのもいいですが、ステーキングしてさらに枚数を増やしていくという戦略も考えられます。

データで見るLooksRare

DuneAnalyticsというサイトを見ていきましょう。 まずLOOKSトークンの総供給量は10億枚ですが、現在では22.44%の2.2億枚前後が流通しています。流通しているうちの、42.4%がステーキングに使用されている現状です。
https://dune.xyz/hildobby/LOOKS
流通している2.2億枚のうち、1.2億枚はエアドロップで配布されました。まだ74.53%しか受取がされていないようです。
https://dune.xyz/hildobby/LOOKS-Airdrop
こちらはLooksRareとOpenSeaのデータを比較したものです。
※OpenSeaのデータはLooksRareがローンチして以降のもの
https://dune.xyz/hildobby/LooksRare-VS-OpenSea
取引量はOpenSeaを遥かに凌いでいますが、ユーザー数はOpenSeaの方が圧倒的に多いです。これにはウォッシュトレードを行っているユーザーの存在が背景にあります。 ※ウォッシュトレードとは:
同じユーザーが同じNFTを何度も売買を繰り返すこと。NFTを売るわけではないが、取引履歴だけが残っていくこと。 NFTの取引に応じてLOOKSトークンがもらえる仕組みがあるため、何度も多額のNFTを売買して、より多くLOOKSトークンをもらおうとするユーザーの存在が見えます。 これに対して批判の声も上がっていますが、中には賢い戦略だと擁護する声も。

まとめ

LooksRareがローンチしてから、執筆時点でまだ4日しか経っていません。確かに取引高はOpenSeaを抜きましたし、LOOKSトークンも一躍注目を浴びました。 ただしSNSで指摘されているように、2018年のFCoinのような流れになる可能性もあるのではないか、という声も上がっています。 ※Fcoinは中国の取引所。取引マイニングという独自の仕組みで、トークンホルダーに手数料を還元。半月で取引高が世界一に躍り出たが、2020年に破綻している。最大で13000BTCのユーザー資産が返却されていないもよう OpenSeaを超えるプロダクトになるのか、今後の動向に注目です。