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ZKSpaceとは?レイヤー2でDEX・決済・NFT機能を提供するプロジェクトを解説

ZKSpaceの公式ホームページ

ZKSPaceはzkRollup技術を活用して、DEX・決済・NFTの機能備えたレイヤー2(以下L2)プロトコルです。L2 Labsが提供しています。

2021年に初のレイヤー2AMM DEXとして登場し、2021年末にはレイヤー2のNFTマーケットプレイスをローンチ。

12月31日には日本の高級化粧品ブランドshuuemuraのNFTの発行が行われて注目を集めました。

ZKSPace概要:2021年末にリブランドした初のL2 AMM DEX

ZKSwapとZKSpaceのロゴ

ZKSPaceはEthereumのレイヤー1(以下L1)と比較して、高速な取引と、安いガス代が特徴です。

特にEthereumのセキュリティを継承しているため、安全性も損なわれていません。

以前はZKSwapという名前で2021年2月にローンチしました。

当時zkRollup技術を活用した初のL2 AMM DEXとして話題に

ガス代が0になる仕組みを採用していたために、およそ1000万ドル相当のガス代が削減された実績があります。

また同年7月にはV2として、パーミッションレスのトークンリスト機能を追加。

そして2021年12月、DeFi、NFT、決済を全てカバーするプラットフォームとしてZKSpaceにリブランディングしました

このタイミングでガス代0の仕組みを含む、ZKSwap V1とPoGコンセンサスアルゴリズムが終了。

今後はL2でガス代は発生しますが、L1に比べると圧倒的に安い手数料での取引が可能です。

そもそもzkRollupとは?

zkRollupはEthereumの現状の課題を解決するL2技術の1つで、より早くて安い利用を可能にします。

簡単にいうと、zkRollupはL1上の多数のトランザクションをオフチェーンに転送し、1つのトランザクションにまとめます。そして有効性の証明がL1に送られる形です。

これによりオンチェーンの処理が大幅に減少し、コストも安くなります。

zkRollupはEthereumの創設者Vitalik氏も重要視している技術です。

先日Ethereumの今後の計画として、PoSへの移行に続いて、スケーラビリティ向上のためにzkRollupの活用を示唆しています。

https://jp.cointelegraph.com/news/we-are-50-of-the-way-there-says-vitalik-on-ethereum-s-development

ZKSpaceの特徴:ZK-Rollup技術により安い・早い・安全・スケーラブル

ZKSpaceの特徴として主に下記の4つが強調されています。

(1) 手数料の安さ

zkRollup技術はゼロ知識証明に基づいており、1つのトランザクションあたりのガス代を大幅に削減します。

(2) トランザクションのはやさ

L2のトランザクションはほぼ即時に確定します。

ブロックの生成を待つことなく、ユーザーは負担を感じることはありません。

(3) 安全性

ユーザーの資産はウォレットによって安全性を保たれているほか、Ethereumのメインネットと同等のセキュリティを保持しています。

(4) スケーラビリティ

理論上TPSの最大値は10,000以上。従来のL1では難しかったWeb3でも活用される準備ができています

ZKSpaceの主な機能を紹介:DEX・決済・NFT

ZKSwap(DEX)

ZKSwapの取引画面

ZKSwapはL2上のAMM DEXです。

zkRollup技術を活用してUniswapの機能のほとんどをL2で実現

流動性提供者やトレーダーに高速で、手数料の低い取引を提供します。

手数料は0.3%で、そのうちの0.25%は流動性提供者に分配、0.05%はプロトコルの手数料として配分。

後者は開発者の懐に入るわけではなく、プロジェクトの長期的なインセンティブに使用するそうです。

ZKSwapのTVLグラフ

現在のTVLはおよそ22億円あります。

ZKSquare(決済)

ZKSquareの画像

主な機能は下記の3つです。

  1. L1からL2に資金を預け入れ
  2. L2ウォレットからL2ウォレットに送金
  3. L2からL1に資金を引き出し

手数料については後述しますが、L2からL1に引き出す際の手数料が30ドルとなっており、比較的引き出しにくくなっています。

ZKSea(NFT)

ZKSeaのトップ画像

ZKSeaはL2上のNFTマーケットプレイスです。名前はきっとOpenSeaから来ているのでしょうか。

NFTの発行・出品・売買などを行うことができます。またL1とL2でNFTの預け入れ・引き出しが可能なことも特徴です。

ZKSeaのマーケットプレイスの様子

ガス価格がL1のNFT市場の成長を阻害し、新規ユーザーの参入障壁を高めています。

そのためL2の安い手数料でのNFTの発行・取引は今後も需要が高まると予想できます。

またNFTマイニングという仕組みを発表。1月26日から2週間の期間、2種類の報酬がもらえます。

  1. Proof-of-Liquidity Mining:
    NFTの発行した場合と、発行したNFTが売れた場合に一部の報酬を獲得できる。
  2. Proof-of-Transactions Mining:
    NFTの購入者は、NFTの購入のために支払われるガス代に基づいて報酬。例えば1つNFTを購入すると、20USDTがもらえる予定。

ZKSpaceの手数料一欄

ZKSwap

  • 流動性の追加: USDT
  • 流動性の解除: 50 USDT
  • トークンの取引: 1 USDT

ZKSquare

  • L1からL2への預け入れ: 無料
  • L2同士の送金:0.5 USDT
  • L1への引き出し: 30 USDT

ZKSea

  • NFTのミント: 5 USDT
  • NFTのマーケットへの掲載: 無料
  • NFTの掲載取り消し: 1 USDT
  • NFTの購入: 10 USDT
  • NFTの転送: 1 USDT
  • NFTのL1への引き出し:30 USDT or 120 USDT

ZKSpaceまとめ

ZKSpaceロードマップ

ZKSPaceはzkRollup技術を活用して、DEX・決済・NFTの機能備えたレイヤー2(以下L2)プロトコルです。

2022年には

  • BSC、Solanaなどとの接続
  • EVMへの対応

などをロードマップに組み込んでいます。

従来のL1のガス代や、トランザクションの問題は実際に多くの新規参入者を遠ざけています。そのような課題を解決するのがL2技術。

すでにZKSpaceはDEX・NFT機能もローンチずみで、注目が集まるプロジェクトです。