EthereumのL2(ArbitrumやOptimism)からL1へ資金移動するためのブリッジング・ソシューション「Across Protocol」がメインネットローンチを迎えました。L2→L1の出金時に約1週間資金がロックされる課題を、ローン(融資)とUMAのオラクルを組み合わせて解決します。現在、L2 Arbitrum→L1 EthereumへUSDC、ETH、UMAの出金が可能です。
Across Protocol
Across ProtocolではL1上に設置された流動性プールが代理人となり、L2からの出金希望者に資金を融資します。ロック期間後の資金補充はスマートコントラクトとUMAのデータ検証メカニズム「Optimistic Oracle(OO)」により保証されます。
AcrossはOpenZeppelinによって監査されています。Acrossを作成したRisk Labsはクローズドベータ版で、競合プロダクトよりも安価で高速であったと述べています。詳細な説明はLitepaperをご覧ください。
フェア-フェア-ローンチ
現在、AcrossのSNSやコントラクトの主要機能はRisk Labsが所有していますが、すべてをコミュニティに引き渡すことを約束しています。Acrossのトークン配布は「フェア-フェア-ローンチ」と呼ばれ、Discordコミュニティ参加者によってオープンに議論されます。
Here's a walkthrough for providing liquidity on Acrosshttps://t.co/dKy4B3MCiy
— Across (@AcrossProtocol) November 8, 2021
Acrossは現在のところ流動性マイニングプログラムを実施していませんが、WETHで100万ドル以上の資産がロックされています。GitbookではLP手順が詳細に解説されているので興味のある方はご覧ください。Acrossのリリースにより、OptimisticOracleが採用されたUMAのトークン価格が20%強上昇しています。このオラクルはChainlinkの価格フィードとは異なるユースケースを持ち、あらゆるステータスをブロックチェーンに報告します。主なユースケースはKPIオプション、保険、オプションとストラクチャード商品、複雑な計算、その他あらゆる金融契約が想定され、複雑になるDeFi市場でUMAの今後の立ち位置の変化にも注目です。