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DeFi

CompoundやMakerDAOが導入。B.ProtocolはDeFiレンディング市場のバックストップ(安全策)になるか。

イーサリアムの主要な融資プロトコルCompoundは不良債権の清算プロセスの課題を緩和するため、B.Protocolを導入しました。B.Protocolは清算作業にインセンティブを付加する分散型貸付プラットフォーム向けのバックストップ流動性プロトコルであり、既にMakerDAOで実用化されています。

B.Protocolの清算プロセス

B.Protocolは融資プロトコルに適切な清算プロセスを提供することで、DeFi資産の市場を安定させることを目的としています。

Compoundなどの融資プロトコルでは通常、ローンの担保率が低下すると、担保資産が割引価格で競売にかけられます。清算イベントは買い手:清算人(Keepers)を必要とし、また入札競争により手数料が高騰します。

B.Protocolは、清算に近づいたときにユーザーの債務に一時的なクッション(Keepersが拠出)を提供することにより、ガス戦いを回避します。B.Protocolの清算人にとっては、清算機会を得られます。

担保資産の価格が清算価格に達すると、流動性提供者(清算人:Keepers)はB.Protocolスマートコントラクトで債務を清算し、利益をJarと共有します。基盤となる貸付プラットフォームはユーザーに、より良いセキュリティを提供できます。

B.Protocolのスキームは利害関係者にとって以下のメリットがあります。

・プラットフォーム:安定性を高めるコミットされた清算人を確保

・清算人:清算イベントの予測を可能とし、DeFi清算要件に適した取引・ヘッジシステムの構築するだけのメリットを得る。

・ユーザー:使用するプラットフォームの保護を支援しながら、清算収益の一部を取得。

B.ProtocolのbScore

CompoundユーザーはB.ProtocolのサイトでMetaMaskの「インポート」ボタンをクリックすることで、B.Protocolから管理するために資金を移行できます。B.Protocolでアカウントを管理しているConpoundユーザーには、ユーザースコアに応じたポイント「bScore」が付与されます。

MakerDAOの場合は24時間のローン1000 Dai毎に1bScoreを取得します。bScoreを多く保有するほどJarの利益を多く受け取ることができ、B.Protocolの投票にも使用できます。このスコアはブロックチェーンに登録されていますが、譲渡することはできません。Jarには約3,000万ドルの資金が準備されており、今後、分配金の投票が行われる予定です。

B.Protocolの今後の展望

B.Protocolは今後、ガバナンスが完全にユーザーコミュニティに引き渡される計画です。現在は清算の収益をユーザーとB.Protocolの初期清算人の間で50-50に分割していますが、投票によって変わる可能性があります。

B.Protocolの共同創設者のYaron Velner氏は、B.Protocolを統合するプラットフォームを増やす計画です。融資プラットフォームのユーザーに最大20倍(担保係数は95%)のローンを可能とすることを目指しています。

B.Protocolチームは非匿名性を重視しており、DeFiプロトコルとのパートナーシップを拡大しています。幹部の多くはイーサリアム上のプロトコル開発を主導した経験があり、Velner氏自身はKyberNetworkの元CTOを務めた人物です。