フロントランを含む悪意のある「MEV(マイナーの抽出可能な価値)」からユーザーを防御するためのネットワークを構築するArcherDAOが、Eden Network にリブランドしました。
トランザクション・オーダリング・プロトコルであるEden Networkは、イーサリアムのアップグレード後にSushiswapを介して利用可能になります。また、Alpha Finance LabsやBand Protocolとの提携も発表しました。
悪意のあるMEVとは?
Eden Networkは、イーサリアム上の悪意のあるMEVを最小化することを目的とします。MEVとは、マイナーがブロックを再編成したり、取引をフロントランさせたりすることで、利益として引き出せる価値のことです。2020年の初めから8億ドル以上がMEVによって失われたと推定されており、悪意のあるMEVはスマートコントラクト・ブロックチェーンの課題の一つです。
Eden Networkのメリット
マイナーはEden Networkの優先スロットをレンタルすることで、ブロック内での役割を確保することができます。トレーダーはEden Networkを介してマイナーに直接チップを払い、フロントランにつながるトランザクション順序の意図的な変更から自分の取引を保護します。
EIP-1559の実装により高額なガス代とガスオークションの仕組みが是正されることで手数料収入は減少するため、マイナーにとってEden Networkは新たな収益源につながります。
Eden NetworkはSushiswapに統合されており、トレーダーはSushiのインターフェイスからオプション機能としてMEV対策にアクセスできます。MEVを防ぐことで、流動性の低いペアでの大きなサイズで取引しやすくなります。Eden Networkは、Sushiの他にもAlpha Finance LabsやBand Protocolと提携しています。
$EDENトークン
ネットワーク上の優先スロットはトークン化され、スロットのテナントはネイティブトークンであるEDENを使ったオークションメカニズムで決定されます。EDENトークンは、ボットを介して実行される様々な種類のMEVからマイナーを守るためのインセンティブとして使用されます。
以前のArcherDAOのARCHトークンは、app.archerdao.ioでEDENトークンに1:1で移行することができます。ARCHにはハードキャップがありませんでしたが、EDENの最大供給量は2億5000万枚に設定されています。この決定により、ARCHの価値は急騰しています。