Defrost Finance は、Avalancheエコシステム上でステーブルコインH2Oを発行するためのプロトコルです。Avalancheだけでなく他のチェーンのDeFiプロトコルのリクイディティ・プール(LP)トークンを担保に使用できます。ユーザーはファーミング、借り入れ、ステーク、スワップ、ブリッジなどを利用しながら、Defrost Financeで追加の利回りを得ることができます。
Defrost Financeのステーブルコイン
Defrost Financeのステーブルコイン「H2o」は、AMM DEX、レンディングプール、イールドボールト等、DeFiプロトコルの流動性提供(LP)トークンを担保に発行できます。プールやボールトにロックした資産の資本効率を改善するのに役立ちます。H2Oは、米ドルと1対1でペッグされた、過剰担保型ステーブルコインとなります。
例えば、Uniswap v2のUSDC/DAIペアのLPトークンはその安定性により、担保比率は105%に設定されています。ホルダーはLPトークンをAvalancheに移し、LPトークン(USDC/DAI)をプロトコルに預けてH2Oを発行できます。H2Oの返済時にはVaultに保管されている担保を引き出すために、Stability Fee(安定性手数料)を支払います。Stability Feeはリザーブプールに集められ、極端な市場変動時のプロトコルの損失に対する保険としても使用され、MELTステーキング参加者に直接分配したり、MELT市場の買い戻しに使用することもできます。
ガバナンストークンMELT
Defrost Financeはコミュニティベースのプロジェクトです。ガバナンストークンであるMELTはスワップやH2Oの発行者に分配されるため、その大部分はH2Oのサプライヤーとホルダーに配布されます。プロトコルガバナンスでは、報酬、Stability Fee、保険などを投票で決定します。
MELTをステークすることでプールシェアを表すsMELTを受け取り、複利報酬と手数料(50%)の両方が得られます。このプールはより早く、より長く賭けた人にはるかに多くの報酬を提供します。MELTの報酬は、1日あたり0.2%の割合で複利k計算され、早期に賭けた方は年利107%になります。別途、sMELTをマイニングプールに預けることで、Stability Feeの配分のAPRを最大450%までブーストすることもできます。
ロードマップ
コントラクトは2021年11月にCertik社の監査を受けています。Multi-SigはAvatar、Wanlabs、そしてチームがコントロールしています。Defrost Financeのコントラクトは全てアップグレードできません。
LPトークンからステーブルコインを作成できる点でDefrost Financeは、Abracadabra Moneyに似ています。Abracadabra MoneyのMIMはユースケースを獲得し、SPELLのステーキングトークンからも重層的にMIMを発行できる機能により利用者拡大に拍車がかかりました。そうした展開も含め、Defrostの今後の開発に注目していきたいところです。