SushiSwapはUniSwapをほぼコピーして作られたプロジェクトです。AMMを採用したDEX(分散型取引所)ですが、独自のネイティブトークンSUSHIの存在が違いを際立たせています。
当時はSUSHIトークンのインセンティブにより多くのユーザーが殺到し、わずかな期間で16億ドル以上のTVLとなりました。
しかし開発者が起こした問題でSUSHI価格は一気に急落。開発者が非難される中で、FTXのCEO(通称アフロ)に運営が譲渡されることに。そしてガバナンス体制が刷新され、ユニークなサービスの開発を行っています。
そんな波瀾万丈な物語のあるSushiSwapは今や新サービスで注目の的です。この記事では
- SushiSwapの概要
- SushiSwapの歴史
- SushiSwapの最新アップデート
について紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
SushiSwapとは?UniSwapのコピーとして誕生
SushiSwapはAMMを採用した分散型取引所の一つです。UniSwapのほぼコピーとも言えるサービスで、Ethereum上で稼働。現在はBSCやHECO、Polygon(Matic)などさまざまなチェーンに対応しています。
UniSwapと同様に主な機能は下記の3つです。
- Swap
- Pool
- Farming
しかし開発を着々と進めており、レンディング機能やNFTサービスなども拡充しています。
UniSwapから派生しながらも、流動性供給者に報酬を与えるインセンティブ設計を行い、ローンチ直後に16億ドル以上の流動性を達成しました。
コピープロジェクトであったことから一過性のものと思われましたが、今では新しくコミュニティの力を獲得して発展しています。
実際に執筆時点でTVLではUni Swapが4位($6.37B)なのに対して、SushiSwap($5.29B)は6位です。
SushiSwapの波乱の歴史
ここからはSushiSwapに起きた出来事を日付順に見ていきましょう。
2020年8月27日:登場
2020年8月27日にUniSwapのフォークとしてローンチしました。
UniSwapからユーザーを引き抜きにかかったため、ヴァンパイアアタックとも呼ばれています。
実際にユーザーの引き抜き作戦は成功し、数日で10億ドル以上がロックアップされ、Sushi価格は12ドルまで上がりました。
2020年8月29日
流動性供給者にSUSHIトークンが配布されました。
2020年9月1日
Binance、FTXでSUSHIの取扱が開始されました。現在でもSUSHIトークンはこれらの取引所で購入可能です。
2020年9月5日
創設者:Chef Nomiが1300万ドル相当のSushiトークンを売却したことが発覚。創設者による独自トークンの大量売却は出口詐欺と疑惑が持たれました。
それによりSushi価格は一時、1ドル周辺まで急落。問題を受けてChefNomiはプロジェクトの権限をFTXのCEO(通称アフロ)に譲渡します。
その後はFTXのCEOを含む9人の主要メンバーによって管理され、コミュニティの投票を受けて開発が進んでいます。
“Sushi shall be back in the community’s hands.”
by Sam @SBF_Alameda $SUSHI #SUSHI pic.twitter.com/dm7tilOJfK— Coin98 Analytics (@Coin98Analytics) September 7, 2020
上記の画像がわかりやすくまとまっていますので、参照してください。
【世界初】SUSHIで寿司を食べる
2021年3月には仮想NISHIさんがSUSHIトークン決済で銀座でお寿司を食べたとツイートし、話題になりました。
世界初の、寿司とSUSHIトークンのSWAPが始まった
雲丹(uni)を食します@SushiSwap @0xMaki @ginzawatari #SUSHISWAPTOKYO pic.twitter.com/ISQIeobFHC
— 仮想NISHI (@Nishi8maru) March 28, 2021
銀座渡利というお寿司屋さんは、その後も要望を受ければSUSHI決済に対応しているそうです。
銀座渡利さん、SUSHIトークン決済のお客様が多すぎて、ステーキング事業を始めたらしいwww#たぶん寿司屋法人格で初 https://t.co/1rscdYC6hA
— 仮想NISHI (@Nishi8maru) May 1, 2021
この取り組みはSushiSwapのコミュニティの中でもニュースになっています。
SushiSwapの最新アップデート
ここからはSushiSwapの機能について紹介していきます。
- Multi-chain AMM:Ethereumだけでなく、BSCやHECOにも対応
- Kashi:後述しますがCoumpoundのようなレンディング機能
- Bento Box:こちらも後述しますが、dAppsの基盤となるサービス
- Sushi Bar:SUSHIのステーキング機能
- Onsen:SushiSwapのイールドファーミング機能
SushiBarや Onsenは通常のイールドファーミングとステーキングなので、説明は割愛します。
ここからは最近追加されたKashiとBentoBoxについて見ていきましょう。
Kashi
KashiはSushiSwapのレンディングプラットフォームです。貸付のペアが決まっていることで、万が一の場合はプールのみが破綻します。つまり、プラットフォーム全体には影響がありません。
こちらは後述するBentoBox初のdAppsです。
BentoBox
BentoBoxは利回りを生み出すトークンの保管庫です。またSushiSwapのアプリストアの総称でもあり、さまざまなdAppsをサポート。
ユーザーはガス費用を抑えてdAppsを利用可能であり、開発者は低コストでコントラクトを展開可能になります。
今後はさまざまなdAppsのインフラになる予定で、ハッカソンの開催も予定されているそうです。
その他
🇨🇳SushiSwap 中文周报第十期 https://t.co/ZA1JIzA8xD 《Sushi 的一周:五月 Miso,银座寿司店接受 SUSHI 支付,上线 Gemini | 2021.4.26-5.2》@SushiSwap pic.twitter.com/H7HTrmjUba
— AG (@AGsushiswap) May 2, 2021
今後はIDOや、NFTサービスも予定されています。
IDOに関してはMisoという名前で、5月にローンチ予定です。またつい数日前にSushiSwap初のNFT銘柄が公開された模様です。
着々とサービスの開発が進んでおり、SushiSwap今後も注目のDEXの一つです。
SushiSwap詳細
公式サイト:https://sushi.com/
Twitter:https://twitter.com/sushiswap
Medium:https://sushichef.medium.com/