最大レバ30倍の分散型取引所GMXのボリュームがArbitrumとAvalancheの両方で急増している。21日には、2チェーンの1日あたりの取引量合計が7億ドルに達して過去最高となり、90万ドルのフィー(収益)が発生した。GMXは1月初めにAvalancheに参入したことでボリュームが増加しており、既にGMXの1日の取引量の30~50%がAvalancheで発生しているという。
マルチアセット流動性プール
GMXは低手数料とゼロスリッページ取引を特徴とし、最大レバレッジ30倍のパーペチュアルスワップDEXをイーサリアムとAvalancheで提供している。GMXの取引市場はマルチアセット流動性プールによって支えられています。このプールに任意の資産($ETH、$WBTC、$USDT、$USDC、$LINK、$UNI、$MIM、$DAI、FRAX、$AVAX)を流動性提供することで、LPはプラットフォーム手数料を得ることができる。
GMXでトレードする
GMXの利用はシンプルだ。ArbitrumかAvalancheに切り替えたMetamaskウォレットにETHかUSDCを保有しておき、GMXとConnectする。後はGMXのUIで注文やレバレッジの倍率を設定して取引する。取引を開始するとポジションが表示され、[Edit]をクリックして担保を加えたり引き出したりできる。
$GMXと$GLPのデュアルトークン
GMXでは$GMXと$GLPの2トークン制を採用しており、プラットフォームの取引手数料のうち70%がGLPのステーカーに、30%がGMXのステーカーに分配される。
GLPはパーペチュアルスワップのマルチ資産プールのLPトークンであり、その価格は週に1回リバランスされるため資産全体のインデックスとなっている。現状のGLPファーミングのAPYは120%強と高く、GLP保有者はDeFiトークンへのインデックス投資から高利報酬を受取れている状況だ。GLPのAUMは合計1.5億ドルを超えている。
そしてガバナンストークンである$GMXをステークすると、$esGMXとブーストポイント、手数料を原資とするETHやAVAXの報酬を受取ることができる。
Floor Price Fund
GMX/ETHの取引手数料のみ、GLPに直接変換され、GMXのフロア・プライス・ファンドにETHとGLPで蓄積される。これはステークしているGMXにETHの報酬が確実に支払われるようにする。フロア・プライス・ファンドが成長すればGMXの買い戻しやバーンに使用することになる。
潜在的なリスク
GLP保有者はレバレッジ取引に流動性を提供するため、トレーダーが損失を出せば利益を上げるが、その逆のリスクも被る。また、GLPは資産のバスケットで構成されるため、$GLPの価値は原資産の価格変動リスクに晒される。
GMXのプロジェクトは旧Gambitからリニューアルしたもので、コードはABDK Consultingの監査済み。長期ステーキングによりAPRブーストも見込めるので、ArbitrumOneとAvalancheの拡大とともにさらに存在感を増すだろう。