現在DeFiが注目を集めていますが、EthereumやBSCなどチェーンごとのウォレットやアドレスの切り替えが必要であり、不便なことがあります。そのアクセス面の課題を解決しようとしているのがWeb3.0次世代型ウォレット「KEYRING PRO」です。
この記事ではWeb3.0について概観した後に、次世代型Web3.0ウォレット:KEYRING PROの詳細を見ていきます。
Web3.0とは何か?
Web3.0の定義は定まっていませんが、主にブロックチェーン技術を用いた非中央集権型のWeb全般を意味します。
Web3.0を考える前に、Web1.0とWeb2.0について確認しておきましょう。
- Web1.0(1995年〜2005年):テキストベースでホームページが作られ、基本的にユーザーは情報を受けるのみ。
- Web2.0:(2005〜現在):インターネットが高速化し、画像や動画の送受信が可能に。TwitterやInstagram、YouTubeなどの発展により、双方向的な情報のやりとりが可能になる。
Web3.0の課題
現在私たちはWeb2.0の世界に生きているわけですが、いくつかの問題が生じています。それは特定の巨大企業によって中央集権的に管理されていることです。
FacebookやAmazonなどの大手企業は個人情報から、ユーザーの好みまで把握しています。また、中央集権的なサービスであることから単一の障害が起きてしまえば、全てのサービスが利用できなくなることがあります。
Web2.0の中央集権的なサービスには「個人情報」「セキュリティ」面で課題が存在していました。これを解決するのが非中央集権的な特性をもつブロックチェーンを活用したWeb3.0です。
DeFiにアクセスする際の課題
Web3.0に該当する様々なサービスが存在していますが、NFTやDeFiも重要なサービスと言われています
DeFiへのアクセスするには、Metamaskなどのウォレットが必要です。しかし、アクセス面にいくつかの課題があります。
1つは「チェーンの切り替え」です。Ethereum、BSC、HECO、Solanaなどさまざまなチェーンが存在しており、そのチェーンごとに切り替え、もしくはウォレットの変更作業が必要です。
2つ目は「アドレスの切り替え」です。複数アドレスを使用していた場合、ウォレットを開いて切り替えるという作業が必要になります。
Keyring Proの特徴
上記の課題を解決するのがマルチチェーン・ウォレットのKEYRING PROです。Bitcoin、Ethereum、TomoChain、BSCなどのチェーンを安全に一元管理することができます。主に3つの特徴があります。
特徴1:普通のウォレットではなく、ウォレットコネクトアプリ
普通のウォレットはアセットの送受信が可能です。しかし、このKEYRING PROでは、ブロックチェーンアセットを直接送受信することはできません。どのような意味でしょうか?
KEYRING PROは、ユーザーによる異なるウォレットの管理をサポートします。ブロックチェーンアセットではなく、ブロックチェーンウォレットを管理するのです。
ただしKEYRINGアプリからの送信はできませんが、ブラウザから送信できる仕組みになっています。具体的にはお手持ちのスマートフォンのモバイルブラウザから「sign.keyringpro.com」にアクセスし、ETH ,TOMO ,BSC, HECOを送信することが可能です。
特徴2:たった1つの秘密鍵で複数のウォレットを復元可能
KEYRING PROは、1つの秘密鍵で複数のブロックチェーンの異なるアカウントを復元することができます。
具体的には、ビットコインのプライベートキーをインポートした場合、ビットコインのプライベートキーでEthereum、TomoChain、Binance Smart Chainの3つのチェーンを復元することができるようになるのです。
またこのアプリでは、すべてのアカウントを暗号化された「バックアップファイル」にバックアップすることができます。この場合、バックアップファイルを複数の安全な場所に保存しておけば、紛失することはありません。
特徴3:あらゆるDappsにサインイン
KEYRING PROは「WALLET CONNECT」というサービスを利用しています。
スマートフォンからQRコードをスキャンして「Sign」をクリックすることで、様々なブロックチェーンのDEXやDappsを利用することができるのです。
例えば、スマホからQRコードをスキャンすることで、デスクトップブラウザのUniswapにリモートでサインインすることができます。さらに、一度サインインしてしまえば、取引をするたびにスマホから承認することもできます。
この方法では、ウォレットのセキュリティが確保されるため、ハッキングされたり、秘密鍵が公開されたりするリスクはありません。
特徴4:モバイルブラウザエクステンション
KEYRING PROはスマートフォンのブラウザで利用可能な、モバイルブラウザエクステンションとしての特徴も持ち合わせています。
従来はパソコンのブラウザでMetamaskなどの拡張機能を利用していましたが、モバイル版の場合はアプリを作成し、アップルストアなどの規制に準拠する必要がありました。しかし、1企業の規制に従うことは、Dappsの理念に反しています。
そこで誕生したのが「WALLET CONNECT」というサービスです。ChromeやSafariなどのブラウザの指定を受けず、アプリを作成せずともモバイルからブロックチェーンに接続することができます。
KEYRING PROは「WALLET CONNECT」を活用して、スマートフォンで利用可能なDappsを実現しています。
KEYRING PROのはじめ方
初期設定
KEYRING PROを使い始めるには、以下の手順が必要です。
iOSまたはAndroidでKEYRING PROをダウンロードする
言語を選択する
新しいアカウントを作成するか、または秘密鍵をインポートする
チェーンを選択する
ウォレットとDeFiを接続
次にウォレットコネクトを利用して、KEYRING PROでDeFiを利用できるように設定します。Wallet Connectは、Etherscan、Uniswap、1Inchなどのプロジェクトを含め、多くのDAppsで採用されています。
KEYRING PROを接続するには、以下の手順に従ってください。
ブラウザでお使いのDappsにアクセスし、「Connect Wallet」をクリックします
「WalletConnect」をクリックします
KEYRING PROでQRコードをスキャンし、「Sign」を選択
動画の方がわかりやすい、という方はこちらの公式Youtubeも参考にしてみてください。
まとめ:オールインワンのKEYRING PRO
KEYRING PROはマルチチェーン・ウォレットで、Bitcoin、Ethereum、TomoChain、BSCなどのチェーンを安全に一元管理することができます。
パソコンでDeFiを利用する際に、毎回違うウォレットを開く必要はありません。スマホのQRコードを読み取るだけで、即座にDeFiにアクセスすることができます。
近い将来、KEYRING PROはより多くのチェーンをサポートする予定です。複数のチェーンを利用しているDeFi上級者にとって、有用なサービスの1つとなりそうです。
KEYRING PRO詳細
公式サイト:https://keyring.app/
Twitter:https://twitter.com/KEYRING_PRO?s=20