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クサマ(kusama/KSM)とは?今後と将来性について

クサマ(kusama/KSM)とは2021年7月の時点で仮想通貨時価総額ランキング50台を誇っている仮想通貨です。クサマは、2020年から2021年に入り、価格を約10倍以上上昇させている注目のアルトコインでもあります。

今回は、クサマの特徴や将来性をテクニカル指標を用いながら説明していきます。

クサマ(kusama/KSM)とは?

クサマ(kusama/KSM)とは、Polkadot(ポルカドット)の実験的なネットワークとして利用されているプロジェクトの一種です。Polkadotは、「Web3.0」の普及を目指すために、相互運用性およびスケーラビリティの向上に取り組むプロジェクトです。

クサマとPolkadotは、イーサリアム(ETH)の共同創設者兼元CEOだったGavin Wood(ギャビン・ウッド)氏によって作られたプロジェクトです。

クサマは、Polkadotの試験的なネットワークであるという印象が強いのですが、クサマ自身もKSMという独自のトークンを作り出しており、Polkadotと同様に相互運用性とスケーラビリティの向上に特化したプロジェクトであり、Polkadotと比較しても見劣りしません。

Gavin Wood氏も、クサマのことを、Polkadotと同じ機能を多く備えているものの、Polkadotのメインネットとは別途平行して存在するコミュニティ主導プロジェクトと位置づけています。

クサマ(kusama/KSM)の利点:Polkadot(ポルカドット)と比較

クサマとPolkadotは非常に似た機能を持っていますが、比較すると異なる点も存在します。Polkadotと比較して、クサマの利点は、データ処理のスピードが早いことです。

Polkadotは「安全性」を重視していることもあり、データ処理速度に関してはクサマの方が優れています。またデータ処理だけではなく、ネットワークのアップデートも高速で行われることも1つの利点です。

またPolkadotと比較すると、パラチェーン接続に必要なトークン量が少ないということも1つのメリットとなっています。

ネットワークのアップデートが早い、パラチェーン接続に必要なトークン量が少量で済むなどの利点から、クサマは、初期段階にあるスタートアップらで利用することと相性が良いとされています。

クサマ(kusama/KSM)の今後「パラチェーンオークションの開始」

クサマは2021年6月15日から6月22日までの期間にパラチェーンオークションを開始しています。メインネットワークであるPolkadotを本格的に起動させる前に、まずはクサマ(kusama/KSM)に異なるブロックチェーンを接続し、問題が無ければPolkadotの本格運用をする予定となっています。

今回、クサマは様々なブロックチェーンをパラチェーンとして接続し、相互運用を図る予定です。この様々なブロックチェーンをオークションするというのが今回のパラチェーンオークションです。

クサマと接続を希望するブロックチェーンはSlot(スロット)と呼ばれる枠を獲得する必要があります。このSlotを手に入れるために様々なプロジェクトがオークションに参加するのです。

オークションは、KSMの保有量にに応じて接続できるネットワークが選ばれます。クサマのパラチェーンオークションには既に様々なプロジェクトが参加しています。

クサマ(kusama/KSM)の将来性

クサマ(kusama/KSM)の将来性に関しては、既に大きく注目を集めているPolkadot(ポルカドット)と同様に高く評価される可能性があります。

その理由は、Polkadotと互換性のあるプロジェクトであるということ、そしてPolkadotと同様の利点を持ちながら、データ処理に関してはクサマの方が優れていることから利便性が高くなる可能性があるということです。

処理速度が早い事や、パラチェーン接続時のトークン量が少ないというメリットは、プロジェクトの初期段階の開発に優れている印象が仮想通貨界隈でも噂されています。特にエンジニアにとって、クサマは重宝される可能性があります。

KSMは既に海外大手仮想通貨取引所であるバイナンスやクラーケンなどにも上場しているため、KSM自体も十分に資産価値のあるトークンです。

クサマ(kusama/KSM)チャートのテクニカル分析

https://jp.tradingview.com/chart/lgG0HWg3/

クサマ(kusama/KSM)のチャートを実際に確認していきます。上記の図はKSM/USDTの日足チャートです。2021年に入り価格を急騰させているKSM。2021年1月1日の時点では66USDTでしたが、5月中旬には624USDTまで価格を伸ばしています。上昇比率は約10倍と暴騰していることがわかります。

しかしKSMの直近の値動きを確認してみると、クサマのオークションが開始というポジティブなファンダメンタルニュースによる上昇が見られたものの、長くは続かずその後下落の値動きへ転じています。

KSMチャートでは3月以降からhead and shoulderパターンが形成されており、6月の時点でhead and shoulderのネックラインを下方へブレイクしてしまった状況です。ネックラインのブレイクにより下落の勢いが強まってしまったKSMは、現在194USDT近辺で持ち合いの値動きへ転じています。

2021年3月以降から形成されていたhead and shoulderを細かくみていくと、3月末までの上昇チャートはその後緩やかな下落へ転じていたものの、2度目の上昇が起きた5月中旬の天井では非常に強い反落の値動きが起きています。

非常に強い暴落の値動きにより、KSMの市場は警戒感が強まる形となり、更に2つの天井が形成されたことにより反落パターンであるhead and shoulderも意識される市場となっています。

2つの要因による警戒感から、6月上旬から起きた上昇は、3月、5月と比べて勢いのある上昇チャートとは言えずに、途中で小さな反落も確認されています。オークションというポジティブなニュースは一時上値を引き上げましたが、直ぐにKSMは手放される値動きが起きています。

上述で説明したように、既に警戒感が強まっていたKSMは、そのままネックラインまで下値を落とし、ネックライン接触と共に、更に売り圧力が高まる形となってしまいました。

2021年7月にはネックラインを下回り、160USDT近辺がサポートラインとする値動きへ転じているKSM。Head and shoulderを下抜けしたことにより、テクニカルな観点では、相場は完全に弱気目線へ転じている状況です。

相場は現段階から直ぐに押し目買いと判断し、買い圧力を急激に強める展開にはなり難い相場です。特にhead and shoulderのネックラインだった270USDT近辺は、今後のレジスタンスラインとしても意識されやすい価格帯となります。

急激な下落後の相場であるため、まずは160USDT近辺から270USDT近辺までの価格帯で揉み合う可能性が高まっています。

そのなかで下値を切り上げていくのか、270USDTへの接触回数を増やしていくのかなどの展開から次なる展開が予測できるようになっていきます。KSMが今後上昇の動きを見せる予兆としては、当面は過去のネックラインである270USDT近辺を明確に上回ることができるかが注目するポイントとなるでしょう。