2015年のイーサリアムローンチから、昨年のDeFiやNFTまで需要は拡大してきました。しかしdAppsの開発者が増えても、いくつかの問題があります。
具体的には現在のイーサリアムで問題となっているガス代の高騰やスケーラビリティの問題などです。
それらの課題を解決しようとするプロジェクトが、今回ご紹介するNEARプロトコルです。
- NEARの概要
- NEAR の3つの特徴
- NEARで重要なWalletの登録方法
を解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
NEARの概要
NEARは分散型アプリケーションプラットフォームです。
開発者やユーザーの費用を削減し、スケーラビリティ問題も解決するシャーディングやPoSを採用しています。
イーサリアムや、EOSといった他の主要なスマートコントラクト対応ブロックチェーンと競合と言えるでしょう。
NEARプロトコルはNEAR Collectiveによって開発されています。NEAR Collectiveは世界規模の開発者やリサーチャーの集団で、NEARのバグ修正や、アップデートなどを通じてNEARに貢献しています。
NEARはオープンソースなので、誰でもNEAR に貢献できることが特徴です。またNEAR財団も別に存在しています。
NEARの特徴を3つご紹介
ここからはNEARの特徴を見ていきましょう。
特徴1)高速化・低手数料化するシャーディングやPoS技術
NEARにはNightshadeと呼ばれる独自のスケーリングソリューションが存在します。
大量のスループットを可能にしている方法で、複数のシャードチェーンでトランザクションを並列処理しています。
これによりブロックチェーン全体の処理能力の向上を行っていますが、通常のシャーディングとは少し違う仕組みです。
PoSを採用することで、トランザクションの検証者はNEAR トークンをステーキングする必要があります。
他のユーザーはノードにトークンを預けることもできて、12時間ごとにノードがオークション方式で選ばれる形です。
またDoomslugと呼ばれるネットワーク上のノードが交互にブロックを生成する仕組みもあります。
エポック(12時間)ごとに新しいブロックを生成され、ブロック報酬の90%はバリデーターとデリゲーターに、残りの10%はNEARトレジャリーにわたり、NEAR財団によって管理されます。
特徴2)開発者・エンドユーザーに優しい設計
高速:100000トランザクション/秒
まずなんといってもNEARはその速度に特徴があります。
100000トランザクション/秒であり、イーサリアムと比較してガス代が1/10000。
dAppsをユーザーが利用する際に遅くては意味がありません。dAppsのためにも速度は重要なのです。
開発者に優しいツールキットや言語
NEARにはツールキットが多数存在するため開発者が開発しやすい環境が整っています。
言語もNEARのノードはWeb Assembly(WASM)を実行しており、多くの一般的な言語からコンパイルすることができます。
また独自のアカウント設計なので、ユーザーの代わりにトランザクションを行うことが可能です。
ユーザーに優しい
NEARを利用する一般のユーザーはブロックチェーンに知識がなくても、dAppsに簡単にアクセス可能です。
また透明性が高いので、個人情報などがどのように使われているかわかります。
さらに特徴的なのはユーザーがdAppsを利用する際に、初期の取引手数料をプロジェクト側が負担できる仕組みです。
これにより新規ユーザーは無料でdAppsを体験できます。これはユーザーにとって大きなメリットの一つと言えるでしょう。
特徴3)さまざまなNEARベースのプロジェクト
NEARではさまざまなプロジェクトが立ち上がっています。
後述しますが、NEARウォレットを作成することで、dApps一覧を見ることができます。
こちらのツイートを見ても、すでに多くのプロジェクトがNEARに対応していることがわかります。
Keep an eye on the $NEAR Ecosytem and future Launchpads/Presales/IDOs Associated with it.
This goes for all NON-Ethereum Blockchains.
Gecko: https://t.co/iuXXelGo3e pic.twitter.com/1wpLaeafw2
— Crypto94 – Owner of Infinity Gainz (@CryptoExpert101) June 10, 2021
- Mintbase:NFT作成プラットフォームです。「NFTのためのShopify」と名乗っています。
- Flux:開発者があらゆるものを対象とした市場を作ることができるオープンマーケットプロトコルです。最近では予測市場が話題になりました。
- Rainbow:NEARとイーサリアムを相互に利用できます。今後は他のチェーンにも対応予定です。
NEARトークン
NEARトークンはNEARプロトコルのユーティリティトークンで、スマートコントラクトを動かすためのガス代みたいなものです。
他にもガバナンスへの参加権や、ステーキングして報酬を得ることもできます。
2020年8月にCoinListで販売されて話題になりました。
現在はBinance, Huobi Global, OKExなどで購入できます。
NEARウォレットの始め方
NEARウォレットはNEARプロトコルに必要なウォレットです。ここではアカウントの開設方法を画像付きで解説していきます。
・公式サイトに入り、「Create Account」
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・Twitterのアカウント開設のように、任意のIDを選択
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・利用規約に同意して、次へ
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・次にバックアップ方法を選択
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ここでは「Recovery Phrase」を選択しました。12個のシードフレーズを各自で保存しておく一般的な方法です。
・12個の単語が出てくるので、順番通りにメモ
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次のステップで「12個の単語のうち◯番目の単語は何でしたか?」という質問がくるので、必ず順番通りに控えておきましょう。
このメモは必ず大事に保管しておいてください。もしなくしてしまうと、あなたの大事な資産を2度と取り戻すことはできません。
・◯番目の単語は?と聞かれるので、その単語を入力
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この場合は「#3」ということなので、「3番目の単語」です。
・ウォレットの画面を見る
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テスト用に最初から200NEARがはいっています。
もう一つ、右側の「Explore Apps」をクリックすると、NEAR上のさまざまなサービスを一覧で見ることができます。
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お疲れさまでした。以上でNEARウォレットの開設が完了です。
NEAR詳細
公式サイト:https://near.org/
Twitter:https://twitter.com/nearprotocol