2020年8月に上場したばかりのポルカドット(DOT)ですが、2021年7月時点の仮想通貨時価総額ランキングでは第9位と非常に人気なアルトコインです。
特に2021年からは価格を急騰させている経緯があります。またポルカドット(DOT)は、既に国内仮想通貨取引所でも取り扱いを開始。
今回はそんなポルカドット(DOT)の特徴や将来性をテクニカル分析を加えながら紹介していきます。
ポルカドット(DOT)とは?
ポルカドット(DOT)は、Web3.0を実現させるためのブロックチェーン及びプロジェクトです。
Web3.0とは、これまでの中央集権型のインターネットから分散型のインターネットの世界を指します。
分散型のWEBになることで、一部の大きな企業が個人情報を独占できてしまう環境や、企業のトラブル時にプライバシー情報が流出してしまう環境を軽減できるメリットがあります。
ポルカドット(DOT)は複数の種類のブロックチェーンを繋げることができるプロジェクトです。様々な種類のブロックチェーンを繋げることで、webを分散化させようとするしくみとなっています。
ポルカドット(DOT)は、イーサリアムの共同創設者兼元CTOのGavin Wood氏が開発した仮想通貨です。2021年7月現在、仮想通貨時価総額ランキングが第2位のイーサリアム(ETH)は、DeFiやNFT関連の需要が高まったことにより更に注目を集めている仮想通貨になります。
しかし未だトランザクション問題などが解決していないこともあり、イーサリアム(ETH)のスマートコントラクトプラットフォームを代替する仮想通貨が多数生まれているのが現状です。
そしてその中でも最も注目を集めているアルトコインがポルカドット(DOT)であり、一部では「イーサリアムキラー」とも呼ばれています。
ポルカドット(DOT)の特徴
上述で説明したように、ポルカドット(DOT)は複数の種類のブロックチェーンを繋げることができるプロジェクトです。更に詳しくポルカドット(DOT)の特徴について紹介していきます。
インターオペラビリティ(相互運用性)
ポルカドット(DOT)の1つ目の特徴はインターオペラビリティ(相互運用性)が実現できるということです。ポルカドット(DOT)は、全く別の種類のブロックチェーンを繋いで、相互運用できるように取り組んでいます。
またポルカドット(DOT)の試験的な実験を目的とした仮想通貨にクサマ(KSM)というものがあります。
クサマ(KSM)では既に繋げるブロックチェーンを選出するためのオークションが開始しています。今後ポルカドット(DOT)もより実現的に複数の種類のブロックチェーンを繋げる見通しとなっています。
スケーラビリティ問題の解消
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのブロックチェーンは、より多くの手数料を支払うトランザクションが優先してブロックに取り込まれる仕組みとなっています。
しかしこの方法では、大口の投資家がより早い取引を行うために手数料を釣りあげようと働いてしまいます。
ポルカドット(DOT)の場合、パラチェーンと呼ばれる並列化しているブロックチェーンがトランザクションを行う仕組みです。ブロックチェーンは並列化しているため、処理も並行処理で行われます。
この方法により取引処理速度を高め、スケーラビリティ問題の解消へ繋げています。
Substrate(サブストレート)の提供
ポルカドット(DOT)はSubstrate(サブストレート)というブロックチェーン開発ソフトを一般向けに提供しています。Substrate(サブストレート)は、誰でも簡単に独自のブロックチェーンを作成することが可能です。
更に手数料やトランザクション処理スピードまでも開発者自身が決めることができる柔軟性も持っています。
これまでのブロックチェーンを開発する仮想通貨といえば、イーサリアム(ETH)が一般的でした。
しかしポルカドット(DOT)はイーサリアム(ETH)よりも、より簡単により柔軟性が高い状況でブロックチェーンを開発することができるため、イーサリアム(ETH)から、ポルカドット(DOT)に乗り換える投資家やユーザーも増えていると言います。
ポルカドット(DOT)の今後と将来性
ポルカドット(DOT)は既に非常に多くのプロジェクトを準備しています。
中でも最も有名なプロジェクトがPlokaBTCの発行プロジェクトです。PlokaBTCは、レンディングやステーブルコインの発行なども予定しており、保有価値自体を高くする取り組みです。
PlokaBTCは、既に2021年3月2日にテストネットをローンチしたと発表しています。非常に多くのプロジェクトを準備しているポルカドット(DOT)は、今後更に価値を伸ばしやすい仮想通貨と言えるでしょう。
ポルカドット(DOT)は既に国外大手仮想通貨取引所であるBINANCE(バイナンス)やBitMexに上場済みです。大手仮想通貨取引所に上場されたということはそれだけポルカドット(DOT)に感心を持っているユーザーも増えているということです。
更に2021年には国内仮想通貨取引所でも取り扱いが開始となっており、知名度は更に拡大していく見通しです。
またポルカドット(DOT)は今話題のNFTとも深い関連性を持っています。NFT系仮想通貨ともいえるEnjin(ENJ)は、ポルカドット(DOT)のインフラを利用して「Efinity」という独自チェーンの構想を発表しました。
ポルカドット(DOT)のインターオペラビリティ(相互運用性)というメリットを用いながら、Efinityで発行されたNFTは様々なブロックチェーンと相互運用可能となる見通しです。
またNFT型仮想通貨専用のショッピングモール「cryptomall(クリプトモール)」では、ポルカドット(DOT)のネイティブトークンであるDOTでの決済方法も導入しています。
ポルカドット(DOT)チャートのテクニカル分析
次にポルカドット(DOT)のこれまでの値動きと、今後の値動きについてテクニカル分析を用いながら解説していきます。上記図はDOT/USDTの日足チャート(Binance)です。
仮想通貨市場全体の値上がりが確認されていた2020年末よりDOTも価格の上昇が始まりました。しかしDOTの暴騰は2021年からが本番となっています。
2021年1月時点のDOTは約8USDTでしたが、5月中旬には約49USDTまで跳ね上がっています。しかしDOTの上昇は長くは続かず5月中旬以降は下落の値動きへ転じています。
DOTの2月末から5月中旬までのチャートを振り返ってみると、約27USDTをサポートラインとして徐々に上値を伸ばす展開にはなっていたものの、MACDと照らし合わせるとダイバージェンスが発生していました。
上昇チャートが終了する可能性が生まれていたDOTは、結果大きな下落を起こしています。
下落後のDOTは、約13USDTを新たなサポートラインとしながら持ち合いの値動きへ転じています。暴落後の上値は、過去のサポートラインである27USDTで上値を止めているため、今後は27USDTを超えることが出来る場合、相場観としては再び強気相場が意識される展開が予測されます。
しかし現時点ではサポートラインに対して上値は徐々に切り下がる展開となっており、ディセンディングトライアングルが意識される展開です。そのため直近で強い買い圧力はテクニカル指標上では発生しにくい状況です。
今後は強いポジティブなファンダメンタルニュースの発生などから上値ラインの切り下がりが否定されることで27USDTへの接触の可能性が強まり、再び上値を上げる可能性があります。