Fairmint|IPO、ICOとは異なるデジタル時代に即した収益シェア型資金調達手段CSO(Continuous Securities Offering)

資産トークン化

Fairmintとは、デジタル時代に則した形で継続的な資金調達をグローバルかつ公平に展開するCSO(Continuous Securities Offering)を提供するプラットフォーム。Fairmintが提供するクラウドベースのWebアプリケーションを利用することで、企業が簡単に自社Webサイトまたはアプリで「CSOを実行→資金調達→投資家が会社の収益の一部を証券化したものを取引」が可能になります。

かつてICOで挑戦した「Going Pubulic/一般公開」の概念、つまりパーミションレスかつグローバルに資金調達を行うというブロックチェーンセクターの悲願。この概念に再挑戦(管轄区域の法的、経済的な規制には準じます)するものとしてCSOを捉えることができるのかもしれません。2020.2.10現在Fairmintが公開されておりますので、今回はFairmintのCSOハンドブックを元にサクッとCSOとは何かをご紹介致します。

The Continuous Securities Offering(CSO)

CSO(Continuous Securities Offering)とは、IPO、ICOとは異なるデジタル時代に則した形の資金調達手段。具体的には将来の収益の一定割合を一定期間準備金に入れることを約束し、その準備金(ERC20で表す)に対する請求権を投資家が購入できるようにする(←この請求権利売却で資金調達)という仕組みです。

例えば準備金へ充てる収益の割合を10%とした場合、投資家が準備金へ投資した資金を元手に利益をあげた90%が企業のものとなり、それらを新たな開発資金などへ充てることができるということ。残りの10%は準備金へ充当されて、その価値をさらに高めていくことになります。

投資家が獲得できるCSOトークン初期価格はアルゴリズムによってリザーブサイズに基づき計算されます。その後、投資家はUniswap(DEXです。法的なロックアップ期間が終了するとUnipoolに流動性提供&取引手数料獲得も可能になります)上で取引(市場の需要に応じて価格変動、詳しくはこちら)、または仮に売り手、買い手がいない場合でも準備金と直接取引することができます。(準備金と取引する際のCSOトークン取引価格はリザーブサイズの変動に応じて変更)

以上を簡単にまとめるとCSOトークンは以下の4つの取引方法を取ることができるということです。

  • リザーブからCSOトークンを作成(つまりCSOトークンの購入)
  • 市場価格(Uniswap)でCSOトークン購入
  • 市場価格(Uniswap)でCSOトークン売却
  • リザーブと対話してCSOトークンを償還してキャッシュと交換

CSOはContinuousという名を冠しているように継続的な資金調達が可能であることが一つの特徴で、投資家からの追加資本を引き付けるために準備金に充てる収益の割合を増やすことができるようになっています。※ただし、その割合を減らすことはできませんのでご注意を。

従来の株式との違い

IPO(新規株式公開)との違いの一つとして、株式投資の場合は投資家は会社の所有権を主張することができるのに対して、CSOは会社の収益で賄われた準備金内の価値をシェアしているだけなので、ファウンダーは会社の所有権を犠牲にすることなく資金調達することができる点がメリット(IPOなどの資金調達方法と並行してCSOを実施するなども考えられる)として挙げられます。またCSO期間中に投資家がCSOトークンの作成及び償還することができる点も特徴的です。※つまり、CSOトークンの売り手、買い手がいなくてもリザーブサイズに基づいた取引価格であればトークンを取引することが可能であるということです。しかし、一方で株式投資と同じように企業の将来的な収益率増加(つまり準備金増加)が見込まれる場合は、市場での取引価格はその時点での償還価格の倍数になる可能性も考えられます。この点を踏まえると、収益力が非常に高く、投資家へのリスクが最小限である場合には準備金への充当する割合は0%も可能です。(←実際に設定可能)その場合は収益の100%が企業へ送られることになります。

CSOした会社が倒産した場合、CSOトークンの価値はどうなるのか

もしもCSOした会社が倒産した場合のCSOトークンの価値は、その時点での準備金残高に応じてその価値が計算され、トークンに対する報酬を受け取ることができます。ただし、報酬の度合いは他の投資家の償還タイミングに依存。要はトークンが償還されるとトークン償還価格が低下してしまうということです。

CSOのライフサイクル

CSOのライフサイクルは初期段階、ランニング(実行中)段階、クロージング段階の3段階に分けることができます。以下順に説明していきます。

初期段階/initialization stage

最小資金調達基準額に達するまでの初期段階の特徴は、CSO実施企業、投資家ともに保護される仕組みが用意されていることです。この段階であれば投資家は同じ平均価格でトークンを購入することができ、かつ投資額を全額返金してもらう権利を有しています。一方のCSO実施中の企業はCSOをキャンセルする権利を有しており、仮にCSOがこの期間にキャンセルされた場合は投資家は投資額を全て回収することができます。この初期段階は最小資金調達基準額に達すると自動的に次のランニング段階に移行しますが、時間による制限は設けられておりません。

また最小資金調達基準額があまりに低く設定されていると十分な資金調達をしないままにランニング段階に移行してしまいますので最低基準が設けられています。※例えば収益が1,000万ドル、準備金へ10%充当する企業の場合は最低100万ドルの資金調達基準を選択可など

ランニング(実行中)段階/Running Stage

初期段階を終えると自動的にランニング段階へ移行します。この期間はクロージング段階への移行を企業が選択する、または最小期間に達する(オプションで無期限に延長可能)まで続きます。本段階はその名の通り、CSOを実行している段階でトークンの作成、償還が自由に行われ、企業側はその期間中は約束通りに準備金へ収益の一部を充当していく必要があります。

クロージング段階/Closing Stage

ランニング段階の最小期間を過ぎると、クロージング段階へ移行します。※クロージングに入る際の条件が悪い場合はCSOを継続(無期限に延長可能)して本段階に入らないという選択も可能です。

クロージング段階でのトークン償還価格は、最後に作成された時の価格にするという責任を負っています。そのため、投資家が保有する全トークンをキャッシュとして償還できるよう、本段階前に準備金へ資金(最終CSOトークン作成価格×発行数以上)を追加しておく必要があります。

FairmintのCSOウェブアプリケーション|CSOを開始するには

Fairmintが提供するCSOウェブアプリケーションのライセンスを購入して企業のクラウドにインストールすることでCSOを開始することができます。パラメーターを確定させ(CSOは法的、財政的責任があるので、ここで関連法案、契約条項に準拠させます※下画像参照)、設定を終えた後に、自社webサイト上に「Invest now/いますぐ投資」リンクを埋め込むとCSOを開始することができます。

※企業側の管理負担を最小化するためにこのプロセスは自動化されています。Fairmintは2020.2.10現在テクノロジープロバイダーであり、ブローカー、ディーラーサービスを提供しているわけではないのでCSOを自社クラウドで管理しているという扱いになります。

Fairmintアプリケーションのポイントになる部分は上画像のように、ブロックチェーンベースのスマートコントラクトを用いている点です。つまり、資金調達の詳細は基本的にブロックチェーンにコード化されており、投資家、企業の両サイドがCSOのルールを遵守することができる。さらに加えて誰もがトークンをシステム上でいつでも売買することができるということです。

また他のサービスプロバイダーのテクノロジーを統合し、ロックアップ期間や投資家の資格要件、インサイダーの許容取引時間などの潜在的規定の実施を支援することもできるようです。Fairmintを介して提供される金融商品が管轄区域(発行者の本社、及び投資家の所在する管轄区域)においてどのような種類の資産としてみなされるかはわからないので、Fairmint側からの法的助言は提供されません。ですので、例えば国内でCSOを実施する場合は発行者が独自に法的助言を求める必要がありますのでご注意ください。

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