MENU
DeFi

zkRollupとは?Vitalik氏が重要視するレイヤー2技術を解説

Ethereum創設者のヴィタリック・ブテリン氏が注目しているzkRollupという技術をご存知でしょうか?

zkRollupとはイーサリアムのスケーリングソリューションの1つです。

EthereumはUniswap、SushiSwap、他にもOpenSea など皆さんが知っている有名なDeFi、NFTプラットフォームはどこも使用しているブロックチェーンです。

しかしガス代の高騰とトランザクションの遅延など現在様々な問題を抱えています。

筆者も1500円のNFTを買うのに5000円の手数料を払いました。

そのような状況では多くのユーザーが使用することはできませんし、ましてGameFiにEthereum使用することもできません。

そこでイーサリアムのセキュリティを継承しつつも、トランザクション速度やスループットを向上させる技術としてレイヤー2が注目されています。この場合のレイヤー1はもちろんEthereumです。

レイヤー2の技術にはいくつかの種類がありますが今回ご紹介するのはロールアップという技術、その中でもzkRollupというものです。

ヴィタリック氏も注目するzkRollupについて見ていきましょう。

zkRollupとは?

zkRollupは簡単に言うと数百のトランザクションをまとめて一つのトランザクションとしてオフチェーンで処理するというものです。その証明をメインブロックチェーンに送ります。

レイヤー1に送られるのはこの証明書みたいなものだけなのでデータが削減され高速化なおかつガス代の削減にも繋がります。

筆者の理解ではこのようなイメージです。

zkRollupのイメージ図

zkRollupをもう少し詳しく見てみる

zkRollupについてもう少し詳しく見ていきましょう。zkRollupの「zk」とは「ゼロ知識証明」の意味です。

「ゼロ知識証明」は「自分の持っている情報を開示せずに、他人に対して自分が正しい情報を持っていることを証明する」というものです。

Wikipedia では洞窟を使用した比喩で説明されています。

登場人物は秘密の情報を持っているAさんとその秘密の情報が欲しいBさんです。

BさんはAさんの持っている秘密が欲しいのですが、その情報が本当かどうかを確認してから手に入れたいと考えています。

一方で A さんは事前に秘密を教えてしまうとそこに価値は無くなってしまうので、秘密の内容を教えずにBさんにその秘密が正しいことを証明したいと考えています。

そこで、入口と出口のつながっている洞窟があるとします。

その洞窟の真ん中には鍵のついた扉が設置されておりその扉は A さんの持っている秘密の合言葉を言わないと開けることができません。

そこでBさんは、Aさんにどちらの道から出てくるか指定します。

例えばBさんが、Aさんに出口から出てくるように言うとします。

ゼロ知識証明の解説図2

Aさんが本当に秘密の情報扉を開ける鍵を持っているのであれば洞窟の入り口から入って出口から出てくることができます。

しかし万が一、Aさんの持っている情報が偽物だった場合に、A さんは入り口から入っても出口側から出てくることはできません。

なぜなら扉を開ける鍵、つまり秘密の情報を知らないということになるからです。

この試行を繰り返すことによってAさんは秘密の証明を、秘密を明かさずに行うことができます。

これが「ゼロ知識証明」で、「自分の持っている情報を開示せずに、他人に対して自分が正しい情報を持っていることを証明する」というものです。

このゼロ知識証明というものを活用したのが今回ご紹介しているzkRollupです。

zkRollupが注目される理由

ではなぜこのzkRollupが注目されているのでしょうか。

主に3つの理由があると考えられます。

1つ目はやはりイーサリアム創設したのヴィタリック氏が、イーサリアムの今後のロードマップにおいてzkRollupを採用すると明言していることです。

2つ目に、レイヤー2技術は従来のイーサリアムレイヤー1と比較して非常に速い取引なおかつ安い手数料を実現することができます。

加えてzkRollupはもう一つのOptimisitcと比較して長期的により安全で、より多くのトランザクションを利用することができると言われています。

最後にこちらもOptimisiticとの比較ですが、レイヤー2からレイヤー1への出金が早いというメリットもあります。

Optimisticは7日間ほど引き出すのに時間がかかってしまうというデメリット構造上抱えているわけですが、zkRollupはそのような問題もありません。

仮想通貨の投資をしている方にとって、1週間出金できないという事実はどれほど大きな機会損失かはわかるでしょう。

zkRollup関連プロジェクト

最後にロールアップ技術を活用したプロジェクトをいくつか紹介します。

  • Argent
  • ZKSpace
  • Immutable X

Argent

Argentは筆者も重宝しているL2対応のモバイルウォレットです。

ウォレットから直接L2に送金し、LidoやAAVEで資金を運用することができます。

Argentの公式ホームページ
【L2対応モバイルウォレット】Argentの使い方を解説しますArgentはEthereumレイヤー2に対応したモバイルウォレットです。iOSとAndroidに対応しています。 今までSafePa...

ZKSpace

ZKSPaceはzkRollup技術を活用して、DEX・決済・NFTの機能備えたレイヤー2(以下L2)プロトコルです。L2 Labsが提供しています。

日本の高級化粧品ブランドshuuemuraのNFTがZKSpaceのNFTプラットフォーム上で発行されました。

ZKSpaceの公式ホームページ
ZKSpaceとは?レイヤー2でDEX・決済・NFT機能を提供するプロジェクトを解説ZKSPaceはzkRollup技術を活用して、DEX・決済・NFTの機能備えたレイヤー2(以下L2)プロトコルです。L2 Labsが提...

Immutable X

ImmutableXはNFTのためのEthereumレイヤー2ソリューションです。

先日GameStopと提携してファンドを立ち上げたことで話題になりました。

GodsUnchainedという無料のBCGを提供しており、筆者は無料でGodsをプレイして毎週1000円相当のトークンを獲得しています。

IMX GAmestop
Immutable Xが米ゲームストップと提携!1億ドルの開発支援ファンドを設立米ゲームストップ(GameStop、ティッカーシンボル:GME)がImmutable Xとの提携により、今年中にNFTマーケットプレイス...
COINLISTで$GODSトークンのセールを実施したGodsUnchainedとは?Gods UnchainedはPlay To Earnのオンライントレーディングカードゲームです。 日本人は遊戯王やデュエルモンスターズ...

zkRollupまとめ

ロールアップはイーサリアムの高いガスダイヤスケーラビリティの問題を解決する最も注目されている技術のひとつです。

その中でもゼロ知識証明を活用したzkRollup技術はイーサリアム創業者にロードマップとして必要な技術として紹介されるほど重要なものになっています。

すでに送金やNFT マーケットプレイスなども実装されつつあり、2022年に重要な技術と言えるでしょう。

今後もより多くのプロジェクトがこのzkRollupを活用することによって、より利便性が高くなっていくと考えられます。