ゴーレム(Golem/GNT)は、コンピューターの余剰処理能力を共有して構築される分散型スーパーコンピューターを目指して誕生したイーサリアム上のプロジェクトです。世界中の余剰分が集まって構築されるという意味ではまさにゴーレム(泥人形)ですね。
P2Pネットワークで繋がったコンピューター同士で、処理能力の貸し借りを行い、マネタイズしていくこともできることからブロックチェーンを利用したシェアリングエコノミーのひとつの形態という見方もできます。
Golem(ゴーレム/GNT)の最新価格・相場・チャート・評価
Golem(ゴーレム/GNT)の仕組み・特徴
Golem(ゴーレム)をコンピューターパワーを提供する分散型マーケットとして捉えるとIaaS(イアース/Infrastructure as a Service)やPaaS(パース/Platform as a Service)を提供するプラットフォームとして認識することもできますが、Golemをソフトウェア開発ができるフレキブルなプラットフォームとして捉えると、その仕組みをさらに活かすことができ、真のポテンシャルを発揮することができると考えられています。
Golemの仕組み
プロバイダー、リクエスター、ソフトウェア開発者の3つのグループでネットワークを構築
Golem(ゴーレム)は、プロバイダー(provider)と呼ばれるコンピューターの余剰処理能力を供給するユーザーと、リクエスター(requestor)と呼ばれるリソースを購入し、スーパーコンピューターを利用するユーザー、ソフトウェア開発者(software developer)の3つのグループでネットワークを構築しています。
それぞれの関係性については下の図を参照してください。
引用元:https://golem.network/crowdfunding/Golemwhitepaper.pdf
コンピューターリソースを貸し借りできるマーケットプレイス
ゴーレム(Golem)は、ユーザーやアプリケーション(リクエスター)にプロバイダーと呼ばれる他のユーザーの余剰処理能力を貸し出す仕組みを提供しています。
個人のPCから大規模なデータセンターまで幅広い層のユーザーがGolem(ゴーレム)を通して余剰処理能力を貸し出すことができ、その報酬としてGNTを得ることができます。GNTとはゴーレムネットワークのトークンのことです。
イーサリアムベースのトランザクションシステム
Golem(ゴーレム)はプロバイダー、リクエスター、ソフトウェアディベロッパーの3グループ間の支払いに、イーサリアムをベースにしたトランザクションシステムを利用しています。
全ての情報処理がサンドボックスで処理され、ホストシステムから完全に独立しているのでセキュリティに優れていると言えます。サンドボックスとはセキュリティ技術のことで、外部から受け取ったプログラムを保護された領域で動作させることで、不正操作を防ぐ仕組みのことです。
ゴーレムエコシステムの重要な役割を担うディベロッパー
ソフトウェアディベロッパーは、ゴーレムエコシステムを発展させていく上で中心的な役割を担っています。ですので、ゴーレムのアプリケーションレジストリやトランザクションフレームワークは、ゴーレムネットワーク上で誰もが自由にアプリケーションの開発、配布、収益化ができるようにしています。
Golem(ゴーレム/GNT)の詳細
発行上限枚数:10億GNT
承認方法:PoW
公式サイト:https://golem.network/
ホワイトペーパー:Golemホワイトペーパー final version
Golem(ゴーレム/GNT)の評価
Golem(ゴーレム/GNT)の将来性
Golem(ゴーレム)の開発は4段階(Brass Golem、Clay Golem、Stone Golem、Iron Golem)で進められていく予定で、2018年11月現在はBrass Golemのベータ版まで開発が進んでいます。
まだまだ試作段階のプロジェクトなので、今後の開発に期待するしかないのですが、仮にGolemの仕組みが実現した場合、これまでのように高価なコンピューターを購入しなくても、安価なGolemシステム手数料を支払うだけで、計算処理能力を向上させることができるようになります。これまで個人用PCでは処理することが難しかったデータも処理することができるようになる点などを踏まえると、将来的な需要はかなり高いシステムと言えるのではないでしょうか。
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