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暗号資産(プロジェクト)

フェイスブックの仮想通貨リブラ(Libra)、おさえておきたい10の特徴

フェイスブックの仮想通貨リブラ(Libra)、おさえておきたい10の特徴

フェイスブックの仮想通貨(現暗号資産)リブラとは、暗号資産市場における2つの課題解決を主な目的として現在開発をしている。1つは、現在の銀行とは異なる新たな銀行としての役割を担うこと(銀行口座を所有できない人たちのための銀行)、2つ目は国際送金を簡易化し手数料の引き下げ(国境をなくすこと)を促進すること。

今回はこれらを実現する為に取り組んでいるFacebookの独自暗号資産リブラの特徴を10にまとめて簡単にご紹介していきます。

特徴1:価格変動が小さい

「日常生活で利用できる決済ネットワーク」、この点において現在のような価格変動が大きな暗号資産・トークンでは、日常での利用には耐えられません。その為、リブラは複数の法定通貨を担保にした通貨バスケット制のステーブルコインとして発行されます。

またリブラは安全で、スケーラブル、かつ信頼性の高いリブラブロックチェーンと呼ばれる独自のスマートコントラクトプラットフォームによって支えられています。

特徴2:非営利団体による管理

リブラ協会はスイスのジュネーブに本部を置く非営利団体です。最終的には100の異なる創設メンバーによって構成される予定ですが、現在はUberPaypalVisa、シリコンバレーの大手ベンチャーキャピタルであるAndreessen Horowitzなどがメンバーとして含まれています。またポイントとして、含まれているどのメンバーもブロックチェーンネットワークの1%以上を管理することはないということです。

リブラ協会についてより詳しく知りたい方は公式サイト(日本語)をご参照くださいコチラ

特徴:最初は許可制、のちにパーミションレスブロックチェーンへ移行

リブラは最初「許可制のブロックチェーン(Permission Blockchain)」としてスタートし、のちに「非許可制のブロックチェーン(Permissionless)」に移行する予定です。

つまり、最初はビットコインのように誰もが参加できるようなネットワークではなく、特徴2で紹介したような創設メンバーだけがネットワークにアクセスできるネットワークなのですが、のちに誰もがネットワークにアクセスできるような本来の分散型ネットワークへと移行していく計画を用意していますよということです。

ですので、特定の誰かが一方的にネットワークのルールを変更することができなくなるということですね。

ちなみに現在BFTコンセンサスプロトコルを採用し、不正や不具合がおきても正常に機能するようにデザインされています。

特徴4:擬似匿名取引

リブラの取引金額やタイムスタンプ、パブリックブロックチェーンアドレスはネットワーク上のメンバーにしか見えないようになっており、またリブラ協会はユーザーの個人情報を保持しない仕組みになっています。

特徴5:リブラの価値を裏付ける準備金(リザーブ)

上述したようにリブラは複数の法定通貨で担保された通貨バスケット制のステーブルコインです。裏付けとなる資産は米ドルや英ポンド、ユーロ、そして日本円といった中央銀行が発行する安定した通貨を主とした「低ボラティリティ」資産の集まりで構成されています。

その為リブラは単一の通貨(例えば米ドル)に固定されておらず、現在私たちが使用している法廷通貨での固定値を持っていません。この点については様々な意見がありますが、国境のないグローバルな経済圏ということを目的とするならば現在の基軸通貨である米ドル経済とも切り離すということを意味しているのかもしれません。

またリブラのホワイトペーパーの冒頭にInternet of Moneyという表現が使用されているのも、憶測にすぎませんが「国境のないインターネット上のお金」を目指しているということを示唆しているのかもしれませんね。

リザーブ(準備金)についての詳細はリブラ公式のコチラ(日本語)をご覧ください。

特徴STO(セキュリティトークンオファリング)

リブラは、インセンティブプログラムに資金を提供し、運用コストをカバーする為に複数の法定通貨に担保されたリブラとは別にLibra Investment Token/リブラインベトメントトークン」として配当の見込めるトークンを証券として別途発行(STOします。

リブラはあくまでもユーティリティトークンですが、リブラインベストメントトークンは有価証券です。

STOとは?という方は下の記事もご参考ください

特徴:ノード運用コスト

検証ノードとして機能する各企業は、初期投資として1,000万ドル相当の「リブラインベストメントトークン」を発行する必要があります。またこれら各ノードの運用コストは年間おおよそ28万ドルと試算されています。ただし、NGOや多国間組織、社会的影響力のあるパートナー、大学はリベラネットワークへ参加する為に、ノード運営のサポートをする必要はありますが投資をする必要はありません。

特徴:金融犯罪取り締まり執行ネットワーク(FinCEN)に登録

フェイスブックは、リブラネットワークを基盤としたサービスの構築と運用を保証する為に、金融犯罪取締執行ネットワーク(FinCEN)に登録された子会社Calibra(以下カリブラ)を設立。※今年の2月にマネーサービス事業としてFinCENに登録

ちなみにカリブラは、最初のプロダクトとしてリブラ向けのデジタルウォレットを2020年にリリースする予定であり、MessengerWhatsApp、専用アプリで利用できるようになるとのこと。

特徴:リブラブロックチェーンそのものは規制対象外

リブラブロックチェーンは将来的に分権化を目指していることは上述した通りですが、ここでポイントとなるのは、誰もがリブラブロックチェーン上にプロダクトを構築可能になるということです。

この際に気になるのは各国の規制の問題ですが、リブラブロックチェーン自体は規制の対象にはなりませんが、ブロックチェーン上でプロダクトを構築し、サービスを展開される開発者は事業を行う管轄区域の法律及び規制に遵守する責任があります。

特徴10:サービス開始は2020年を予定

暗号資産リブラとその基盤となるリブラブロックチェーンネットワークは2020年にリリースされる予定です。テストネットはすでにGithubで公開です。

リブラ(Libra)詳細

公式サイト(日本語):https://libra.org/ja-JP/ 

ホワイトペーパー(日本語):https://libra.org/ja-JP/white-paper/

テクニカルホワイトペーパー(日本語):https://libra.org/ja-JP/open-source-developers/