TRON(TRX/トロン)とは、2017年に公開された仮想通貨で通貨単位は「TRX」です。釣り動画など質の悪いコンテンツが評価されてしまう現状を改善し、質の高いコンテンツを提供するクリエイターが正当に評価される場を目指して作られたクリエイターのためのプラットフォームです。
シンガポールの非営利団体「Tron財団」が運営しており、創業者ジャスティン・サン氏の存在はトロンの人気に大きく影響しています。
2018年6月には、イーサリアム プラットフォームから独立し、独自メインネットへの移行も果たしました。この独自メインネットへの移行が今後どのように影響してくるのか、その将来性に注目が集まっています。
目次
仮想通貨TRON(TRX/トロン)の最新価格・相場・チャート・評価
特徴1:デジタルコンテンツ業界に特化した仮想通貨
トロン(TRX)は、世界中のクリエイター達が集い、デジタルコンテンツ(動画配信サービスなど)の公開や配信が自由に行えるプラットフォームを提供しています。
また運営しているトロン財団は非営利組織なので、目的はあくまでもエンターテイメントコンテンツの普及促進、提供であり、利益目的ではありません。その為、これまでのデジタルコンテンツプラットフォームに比べて、クリエイターが得られるロイヤリティ(クリエイターの取り分)は増加すると考えられます。
トロンが今後普及し、実用化されてくると、これまでの既存サービスとは違い中間搾取されることもなくなる為、クリエイターが直接得られるロイヤリティが増え、新規参入を促進し、市場拡大に繋がる可能性があります。
コンテンツの質を高めるという点でもトロンは一役買っています。
現状の動画サービス配信者の主な収益源は広告収入です。広告収入は動画を見てもらわなくても、広告さえ流れれば収益が発生します。その為、面白いコンテンツを配信するというよりは、「いかに再生してもらうか」を優先して作られます。
この現状に対して、トロンは投げ銭のような仕組みを取り入れ、面白いコンテンツに対して、正当な評価を与え、コンテンツの質向上をめざしています。
特徴2:トロン創業者ジャスティン・サン(孫宇晨)氏の経歴に注目が集まる
トロンに人気が集まる理由の一つに、創業者であるジャスティン・サン氏への期待の高さがあげられます。
ジャスティン氏は元リップル(XRP)の中国地区代表であり、中国の大手ストリーミングサービス「PEIWO」のCEOでもあります。PEIWOのユーザー数は1,000万人を超えており、すでにPEIWO内ではトロン(TRX)での支払いができるようになっています。
2019年にはウォーレン・バフェット氏とランチする権利をチャリティーオークションで約5億円で落札。仮想通貨に懐疑的なバフェット氏とのランチで注目を集めるだけでなく、ランチ直前には腎臓結石のために入院し開催を延期したのですからドラマティック。
ジャスティン氏のマーケティング能力はTronの重要な要素である点には、Ethereumの開発メンバーも同意するでしょう。それ以外は別として。
特徴3:すでに多くの提携先がある
トロンには、上記で紹介したPEIWO以外にも提携先があります。
- Obike
世界20か国で利用されているシンガポール発自転車シェアリングサービス(登録者数1,000万人以上)
- UPlive
グローバルライブアプリ
- Gifto
Youtubeなどのデジタルコンテンツを配信しているクリエイターを応援するためのサービスです。投げ銭のようにバーチャルギフトを送ることができます。
- アリババと提携?!の噂あり
仮想通貨TRON(TRX/トロン)の詳細
発行上限枚数:1,000億TRX(内342億TRXは2020年1月1日までロックアップされています。)
公式サイト:トロン公式サイト
仮想通貨TRON(TRX/トロン)の将来性
2019年のTRON(TRX/トロン)
2019年は以下の6つに注力するとJustin Sun氏は語っています。
DApps
Justin Sun氏はTRONのプラットフォーム上のDAppsが、2019年内に2000まで増えると確信しているそうです。
実際にTRONは1億ドルのゲーミングファンドを立ち上げ、開発者のTRON上でのDAppsゲーム開発を奨励しています。
また、Justin氏はTRON上にはPvPやアイドルゲーム、DEXなど様々なDAppsが存在し、ギャンブルゲームだけだというのは事実ではないと否定しています。
SUN Network(セカンドレイヤー技術)
Layer2ソリューションとしてSun Networkを2019年のQ2(第2四半期)にリリース予定。
Bitcoinのライトニングネットワーク、Ethereumのライデン、ルームみたいなものだと考えていただければイメージしやすいかと思います。
トランザクションをオフチェーンで処理し、結果をメインチェーンに書き込むことでスケーラビリティとTPSの向上を目指すそうです。
Sun Networkはトランザクションの承認スピードやインセンティブなどのパラメータが調整可能であり、開発者の様々な要望に応じられるよう設計されているようです。
2019年8月11日にSun Networkのコード(バージョン1.0)が公開されました。
プライバシー
2019年のQ2からQ3にはZcashのzk-SNARKsを採用し、プライバシー保護を図る予定があるそうです。
De-Fi(Open Finance)
De-Fiの領域にも力を入れるそうです。
BTFS(BitTorrent File System)
2019年はBitTorrent関連のものが色々でてきそうです。
まず、BTT(BitTorrent Token)のBitTorrentへの導入ですが、2019年のQ2(第2四半期)を目指しているとのこと。
BTFS(BitTorrent File System)は2019年のQ2(第2四半期)にローンチ予定である、decentralizedストレージです。開発者向けのものとしてNo1を目指すそう。
BTFSの料金のはBTTを利用して支払うことになりそうです。
BT Live(BitTorrent Livestreaming)
BitTorrentクライアントを利用したライブストリーミング配信も開発されています。
配信やチャット、ギフト機能が用意されており、初期バージョンを限定的に公開する予定。
BitTorrentの原理を利用しているので、閲覧者が増えればよりネットワークが強化され、従来型の動画配信サービスとはことなり閲覧者数の増加による負荷に耐性があるそうです。
Decentralized P2P live protocolも2019年中には開発したいとのこと。
仮想通貨TRON(TRX/トロン)の評価
トロンは、他のメジャーコインと比較すると、2円前後(2018.11現在)ととても買いやすい価格帯を推移しています。ただし、発行枚数が990億TRXと多い為、価格が易々とは上がらない可能性があります。
イーサリアムプラットフォームから独自メインネットに移行したこともあり、独自プラットフォーム内を充実させ、より多くの提携先を増やし、実際に利用できるような環境を増やすことが課題になりそうです。
2018年6月25日にイーサリアムプラットフォームから独立し、独自メインネットへ完全移行しました。
>独自メインネットに移行するにあたり、10億TRXをバーン(破棄)し、トロンの総量990億TRXに減少させ、相対的に価値を上げています。
342億TRXをトロン財団が2020年1月1日までロックアップ
トロン総量1000億TRXのうち、34.2%にあたる342億TRXをトロン財団が2020年1月1日まで凍結(ロックアップ)することになっています。34.2%分は凍結されているので、価格の暴落を防ぐことができ、市場流通量も減るので、相対的にトロンの価値が上がります。
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おすすめ取引所
2018年11月現在、仮想通貨TRON(TRX/トロン)は日本国内の仮想通貨取引所には上場していません。TRONを購入するには、海外取引所を利用する必要があります。
以下、現在TRONを取り扱っている海外取引所の一部です。
・Bit-Z(ビットジー)
・Bitfinex(ビットフィネックス)