週刊DeFi 12月23日号

DeFi週刊ニュース

週刊DeFi2019年12月23日号

先週のDeFi関連ニュースおよび話題になったテーマについてサラッとご紹介。FulcrumおよびCompoundがDSR対応、またKyber、Synthetix、DAO移行を表明、過去の金融イノベーションと当時の規制の間で生じた出来事をまとめた考察記事など

月曜日

Donald Tsangによる主要DeFiプロジェクトリスト
Kong ホワイトペーパー
Eidoo Wallet、Kyber統合
What is Chai? An Instant DAI Savings Account Powered by Maker|CHAIの概要記事
Crypto Theses for 2020 MESSARI RISEARCH(必読)
ETH2.0概要記事
Saint Fame、ジェネシスシャツプレセール開始

火曜日

OKEx、DSR(Dai Saving Rate)サービス07:00 Dec 23, 2019 (UTC)開始を発表
BDoS(Blockchain Deniel of Service)

ビットコインのようなブロックチェーンに対するDoS攻撃発見。ざっくりいうとマイナーにとってマイニングしないことが合理的である状態を作り出すことで可能になるのではないかという指摘。詳しくは元記事をご覧ください。

OpenLawノードをリリース予定であることを公表

OpenLawが構築中のRicardianコントラクトシステム(法的契約など人間可読性のあるコントラクト)を更に分散化させるためにOpenLawノードをリリース予定(セントラルサーバーに依存する必要がなくなる)。

※Ricardianコントラクトについては下記事をご参照ください。

Synthetix、2020年にDAO移行を表明

2020年初頭に財務管理を財団からDAOに移行することをコミュニティに提案。チームは、財務管理とは別に、コミュニティからの補助金申請を受け入れ、資金を分配するgrantsDAOを設立する予定。また集中型オラクルは単一障害点になる可能性があるため、プロトコルを分散型の価格フィードに移行させるために、Synthetixはすべての価格フィードをChainlinkに移行することを計画

Parity EthereumのコードベースおよびメンテナンスをDAO移行
MetaCartel Venture DAO→ホワイトペーパー(12/15リリース)
Kyberプロトコルアップグレード(Katalyst)
  • KNC保有者がネットワーク料金を受け取ることができる新しいステーキングメカニズム| KNCの賭け金が増えるほど、手数料の割合が大きくなります。
  • KyberDAO|KNC保有者は、バーン、ステーキング報酬、マーケットメーカーインセンティブにネットワーク手数料をどのように分配するかを決定可能。トークン所有者は、ガバナンスの決定に参加したことに対して報酬獲得。

等々

Forbes、Unlockを利用して広告なしビジネスモデルを採用

水曜日

DEXLab、今後の方針表明

モジュール式(つまりコードは使わない)DeFiインタラクションを作成可能にするFVM(Finance Virtual Machine)プロトタイプを作成。DeFitracker、DDAI、DexWalletをオープンソースにする。新たなDexWalletをまもなく発表予定(現在のものはClassic版として残る)

Tornade Cash v2(プライバシーソリューション技術)リリース

ERC20トークンサポート(第一弾はMCD-DAI)、USDT、USDCなども準備中。デポジットリミット1ETH→10ETHへ。引き出しトランザクションコストが安く(750k→300k)。分散性を増すためにカスタムリレーアドレスを追加(誰もがTornadoリレーを実行可能に)。ENSドメインを利用してリレーアドレスをデプロイ可能に。ABDK ConsultingがTornade.cashプロトコルを監査→重大な問題はなし※結果については↓

Tornade.cashスマートコントラクトのキャパシティを64Kから1Mに拡張(マークルツリーの深さを20に)、デポジットガスコストは上昇(+200k)になりますが、コントラクト容量がすぐに埋まることはなくなります。その他、Trusted setup planなど。

チュートリアル動画→https://www.youtube.com/watch?v=odqY946Ltxo

木曜日

Gnosis safe Multisigローンチ
Consensys Codify提供DeFi Score(リスクスコアリング)インターフェースが新たに
Makerが$27.5M分のMKRをベンチャーキャピタルファンドDragonfly CapitalとParadigmに売却することを公表
iDAI(DAI in Fulcrum)、CHAIを用いてDSR(現在4%APR)獲得可能に

プール内の資金をこれまでのようにFulcrumで貸出+借りられていない余剰資金についてはChaiミントに充てられるようです。つまり、iDAIはFulcrum+DSR APRを獲得するということになります。※後日、CompoundもDSR対応

金曜日

Pooltogether、DAI(MCD)に対応

ハズレくじなし宝くじorクリプト版PLS口座と称されるPooltogetherが、multi-collateral Dai(MCD)に対応。SAIプールにチケットを保有しているユーザーは自身のアカウントページ内にある”upgrade”ボタンをタップしてSAI→DAIチケットへとアップグレード可。※Pooltogetherについては下記事をご参照ください。

USDC、時価総額$500M(5億ドル)超え

土曜日

dydx、モバイルバージョンのバランスページをリリース

DeFi関連記事

Placeholder、DeFi関連規制についての考察記事(12/13日公開)

過去の金融イノベーションで起きた出来事から重要なパターンを導き出し、DeFiと規制の関係から生じる潜在的リスクについて触れている。

金融イノベーションによって、新たな参入形態が生じると消費者保護、市場の保全(Market integrity)、社会的および経済的安定性を踏まえた新しい規制、制度の再構成が行われる。これまでの金融イノベーションについて以下サラッと触れておく。※詳細については元記事をご参照ください。

  1. 【18世紀後半〜19世紀イギリスにおける有限責任譲渡可能な株式の組み合わせ】資本集約的な産業構造(工業化)という文脈と上記2つの金融システムがマッチングしたことで、現代金融市場とビジネス規制の根幹を形成。
  2. 【19世紀後半〜20世紀初頭の米国金融危機】金融市場および経済全体に大混乱→銀行預金を保護するための準備金制度設立、企業情報開示の改善を目的とした様々な規制の誕生
  3. 【1920年代株式市場ブーム、1929年暴落】証券セールスマンの大量採用、株式所有の大衆化、幅広い層(ハイリスク含む)にマッチする信用取引、分割払いでの証券購入オプション急増(投資信託誕生)→1929年クラッシュ→投資家保護および市場保全のための規制改善。1933年より厳しい証券登録要件を導入した証券法、FDIC(連邦保険公社)設立、1934年証券取引委員会設立。
  4. 【1971年ブレトンウッズシステム崩壊後の規制緩和、2007〜2008年のグローバル金融危機】従来の銀行規制を避けたシャドウバンキング(預金口座を持たないが銀行同様に内部貨幣を創造する)登場。
プロトコルバックされた投資口座について

従来の普通預金口座の欠点|顧客がフラクショナルリザーブバンキングをオプトアウトできない。規制と保険なしには銀行のカウンターパーティリスクを軽減することができない。加えて、顧客の利益はプロバイダーによって決定され、株主利益の必要性によりさらに希薄化されてしまうため、インフレへの消費者のエクスポージャーに対抗するのに不十分ではないかという指摘。

プロトコルバックされた投資口座|顧客はパブリックなプロトコルに入金。プロトコルと対話する際の技術的リスクはもちろんあるが、仲介者のカウンターパーティリスクとトレードオフの関係にあるとも捉えられる。

など、そのプロトコルバックされた投資口座が個人の経済的自律性を向上させる可能性について触れている。

The Two Face of Ethereum

RealTのようなヒューマンコントロールの度合いが高いサービスからUniswapのようなコンピューター制御による度合いが高いサービスまで(”de/分散”の度合いが異なるサービスが)イーサリアム上には存在。ダーウィンの進化論(コードをDNAに喩え)を用い、イーサリアム上の各サービスについて考察

Under-Collateralized DeFiについての考察記事

無担保、過少担保をDeFiセクターで実現させるソリューション候補↓

  1. Socail Fund Recovery|債務不履行の場合、借り手からではなく他の誰か(適切なエンティティ)に返済保証してもらう
  2. New Credit Score|IDレイヤーの課題(債務不履行者が逃げられる)を解決しクレジットスコア導入
  3. Zero-Knowledge Proofs|ゼロ知識証明の活用
  4. Credit Marker DAO|ソーシャルグループ活用
年末恒例、2020年クリプト業界予測(各業界人による)