注意
・当企画は紹介された通貨の価格が上昇することを約束するものではありません。投資を勧めるものでもありません。あくまでも「どのようなロジック」をもって投資しているのか、様々な人の思考を垣間見る企画です。投資は自己責任になることをあらかじめご了承ください。 ・こちらのポートフォリオは「2021/5/25時点」でのポートフォリオです。今後もこのポートフォリオが維持されることは一切約束されていません。
会社と個人だと全然違ったポートフォリオ構成になってるので色々面白いと思いますよ〜(笑)
2018年1月より運営をする暗号通貨WebメディアCRYPTO TIMES (https://crypto-times.jp)の編集長 2017年までは投資経験もなく、普通の某大手広告代理店で働いていたが、暗号通貨の面白さにハマり2018年5月に独立 寝る間も惜しんで調べて夜ふかしをすることが多々ある。
基本的に会社も個人も思考として一番変わらないのは、ビットコイン(BTC)が大部分を占めるというところです。会社でいうと、現状はポートフォリオの15%ぐらいを占めています。
会社を作った時からですが、ブロックチェーンの根本にあるのはやっぱりビットコインかなと思っています。会社立上げ当初のポートフォリオはビットコイン100%っていう時代もありました。資産でいうと全然多かったわけではないんですけど。
最初は100%だったんですね!それはビットコインに一番可能性を感じたからですか?
この業界に携わってきて分かる部分と言いますか、結局クリプト業界の主軸になっているのってビットコインだと思ったんですよね。今でこそイーサリアムとかも主軸になってますが、基本的には2018年くらいからこの結論は変わっていないです。
なるほど!次はどんな仮想通貨をお持ちですか?
バイナンスコイン(BNB)とFTXコイン(FTT)ですね。取引所があっての仮想通貨ビジネスだと思って買いました。「投資する際に保有通貨として、何が一番リスク低いんだっけ?」って考えたときに、ビットコインじゃなかったら、大きい取引所かなって思いました。
中華系にもHuobiとかOKExのような大きな取引所があるんですけど、ほとんどが中国のみをターゲットにしている気がしたんですよね。それと違ってバイナンスとかFTXって、中国人ももちろん使ってるんですけど、アメリカ人とか西欧圏とかの人とかも使っていて。
あと単純に、そのトークン持っておくと、いわゆるIEOですとか、ファーミングができたりとか、ステーキングができたりとかで結構プラスのインセンティブがあるというところもポイントですね。
なるほど!アラタさんは所持理由がとても明確ですね。
そうですね。そして次に持っているのはイーサリアム(ETH)です。去年くらいからDeFiが流行り始めて、DeFiがここまで普及すると「イーサリアムのニーズって上がるんじゃないのかな」と去年大量に買いました。元々はガス代とかICOに参加するようにくらいしか持ってなかったんですが。
DeFiの需要とともに、イーサリアム2.0への移行にも注目しています。イーサリアム2.0っていわゆる需要と供給の、供給の部分をどんどん絞っていく仕組みなので、価値のあるポイントだと思っています。
レイヤー2とか、その他のスマコンのプラットフォームとかが出てるんですが、イーサリアムも開発進んでますし、まだまだ競争力は強いなと。
ありがとうございます。今せっかくDeFiの話が出たんですけども、Defiは今後どうなると思いますか?
個人的に思ってるのは、ギャンブルじゃないんですけど、いわゆるハイAPYのものが結構多くなっていて、ExploitとかHackingのリスクもかなり潜んでいると感じます。
実際に「お金が抜かれた」とかっていうのも結構起きてるなと思ってますし、僕もFlashloanの攻撃に巻き込まれたこともあります。ハイイールドなものは、徐々に粛清されていき、健全なものだけが残れば良いですね。
その後に、現実世界とDefiが紐づいてどんどん普及してくる気がしているんです。ただ、そのためにはユーザビリティの部分、UIとか、直感的に触れるようになるのが課題だと思います。
metamaskとかSafePalとか流行ってますけど、一般人からすればまだまだ煩わしい部分は多いのかなと。
あとは税金関係ですね。そこが一番ネックなとこなので、各国で調整し合いながらやってくれるといいなとは思っています。でも総合的に見て、Defiはこれから大きく発展していくと思っています。
ありがとうございます。そうですね、税金は僕も計算が怖いです。
そして次にもっているのがポルカドット系で、DOT・Kusamaです。これは特にローンチして、Polkadotやエコシステムとかを調べていると、強いんじゃないかなと思っています。
理由は「マルチチェーン」というところが大きくて、マルチチェーンは必ず必要となるはずだからです。マルチチェーンは競合がいくつかありますが、ポルカドットが一番エコシステムの拡大のスピードが速く感じています。
また、Polkadotのパラチェーンオークションという仕組みが、DOTの供給量をどんどん絞っていくのも面白いなとおもっていて。Polkadot版のICO的な形で、DOTをロックすることで新しいトークンを、パラチェーンになると配っていく仕組みも面白くて、将来的に強いんじゃないかなって思いました。
あと自分自身がポルカドットエコシステムのプロジェクトに取材したりですとか、AMAやったりとかってあるんで、ひいき寄りになってしまっている部分はちょっとあるかなと思うんですけど(笑)
Kusamaも同様の理由で、ポルカドットの前に実験するKusamaも、将来的には強いんじゃないかなと。
確かに、ポルカドットこれからって感じがしますよね。
そうですね。今だとイーサリアムのところでトークンを配布しておいて、メインネットになったら異なるチェーンに移行するプロジェクトが多く、多様化が進むとなおさらポルカドットは必要になると思います。
今後DeFiとか、それ以外のエンタープライズ向けのユースケースとかも結構出てくるんじゃないかなとも思っているので、とても期待しています。
ありがとうございます。Kusamaと同等の比率で LUNAもお持ちなんですね。
Lunaは本当にたまたまなんです(笑)
もちろんレビューした上で買ってるんですけど、LUNAって、プロジェクト自体Terraって言うんです。2018年ぐらいからプロジェクトはあって、面白いけど、あんまりパッとしないなーっていう風に見ていたんです。
しかし、今年とてもエコシステムが拡大しているのと、アルゴリズムステーブルコインを作るプロジェクトが、韓国とかでインテグレートされてたんですよ。
保有者にエアドロップなどのインセンティブもあって。ちゃんと調べたら結構面白そうだなと思いました。ちょこちょこ買ってたらどんどん価格が上がって、結構ポートフォリオのシェアがでかくなっちゃったっていう感じです(笑)
先見の明ですね!
そもそもバイナンスラボの出資もあるし、シードラウンドのBでVCからも調達していました。その上でエコシステムの拡大とか、アルゴリズムステーブルコインの仕組みをAmpleforthとかができる前から作っていたりとか、いち早くDeFiに目をつけたりとか、けっこう面白いんじゃないかなと。ただシェアが上がったのは、さっき話したように、たまたまです。
ありがとうございます。次がUSDCですね。
USDCはですね・・・少し話が長くなるんですが、去年のコロナショックで価格が大暴落したことがあったと思うんですけど、その時に 会社の売上を、90%くらい全部ビットコインとかに変えたんですよ。今、考えると本当に頭おかしい時期だったんですけど(笑)
90%!
今思うとちょっとどころかかなりヤバイんですけど。会社に多少のキャッシュがあればなんとかなるかなと思って。ビットコインも、ここからあんまり下がんないでしょと思ってやってたんですね。
なるほど。
そしたら2020年3月。株とか、S&Pとか、ダウとか、全部すごい急落したんです。その時に会社の売上をビットコイン90%にしていたので、資産価値が大幅に下がってしまいまして。
会社のキャッシュも決して多くなかったんで、従業員の給料を2~3ヶ月は払えるけど、今後どうしよう・・・みたいになっちゃったんです。
その時に学習したんですが、やっぱり資産の数パーは絶対キャッシュで持っておくべきだったなと。USDCがキャッシュか、って言うとちょっと別物なんですけど。総資産のうちの20パーは、キャッシュとかステーブルコインとか、キャッシュで確保しておこうと肝に命じました。
過去の教訓からってことですね。
今の盛り上がっている市場を見ていると、この20%も機会損失すごい大きいんじゃないかと思ってるんですけど、とは言え何が起こるかわからないので、そこは最低限のガードをということにしています。
めちゃくちゃ衝撃でした・・・!最後に、保有量は少ないけど注目している仮想通貨はありますか?
去年多めに入れたのが、ポルカドットエコシステムのプロジェクトとかだったんですけど、保険系のプロジェクトのTidalとか、あとこれも同じくポルカドットのCrust Networkという分散型ストレージのプロジェクトとかありますね。
DFINITYのプロジェクトとかにも入れています。価格とか結構上がってるけど、ロックされているものもあります。例えばFLOWとかそうですよね。
ありがとうございます。会社のポートフォリオだけでもこんなに面白い話が聞けるとは思ってなかったです。。
かなりボリューミーで読み応えがあるので、後編でアラタさんの個人のポートフォリオを聞かせてください!
そしてCrypto Timesの「CT Analysis」を、いつも本当に楽しみにしています。ブロックチェーン・仮想通貨業界の”今”を知るには、本当にこのレポートだなと思っています。みなさんもぜひご覧ください―!