Avalanche(AVAX)版の犬コインとして期待されたSnowdog DAO(SDOG)の価値が過去24hで90%暴落しました。コミュニティからは運営によるラグプルと見る声も見受けられますが、運営はホルダー達によるバンクランと主張しています。
SDOGのバイバック
Snowdog DAOは、Olympas(OHM)のコードをフォークして分散型リザーブとして最近ローンチされたプロジェクトです。8日間の蓄積期間に、ユーザーは発行・ステーク・市場での購入によってSDOGを蓄積できます。その後、蓄積期間中に増加したトレジャリー資金(4,400万ドル相当のMIM)とSDOGのプールを有すAMMがバイバック用に設置され、SDOGホルダーが売却できるという計画でした。
Snowdog DAOは11月26日AM6:46、バイバックを行うために新設したDEX「Snowswap(SDOG-MIMプール)」を公開すると宣言し、別のDEXのTraderJoeからすべての流動性を移行させました。そして移行後にsdogの新価格が約7万ドル/@と表示されると大量のSDOGが売却されました。最初の2つのトランザクションが55000ドル/@と36000ドル/@で計403 SDOGを売却し、約1800万ドル(10.4M MIMと7.7MIM)の収益を獲得しました。これらの価値はイベント前は50万ドルです。
SDOGの暴落
しかし、フロントエンドの公開から36秒後には既にSDOGはバイバック前の市場価格(1200ドル)を下回り、600ドル程まで下落。そのため、コミュニティの中には最初のトランザクションがSnowswap運営(Snowbank:匿名チーム)により発行されたとの疑念を持つ人も出てきました。
Snowbankは事後の投稿で、この暴落がSDOGホルダーによるバンクランによるものと結論付けています。そもそもプロジェクトは「ゲーム理論の実験」としてスタートしたもので、ホルダーはバイバック前に市場価格をつり上げて売るか、バイバック中に他の販売者と競争するか(または傍観するか)の選択を迫られる設計だと言います。結果的に、SDOGをバイバック前の価格(1200ドル)以上で売れたのは全体の売却ボリュームの最初の7%までだったと述べた一方、今回の結果が予想可能であったとして「バイバックを待ってから売却する態度がもたらすリスクについてコミュニティに警告するべきだった」とSnowbankは加えています。
当初の計画では、バイバック後に収益をバーンし、ステーキングの報酬を削減し、コントラクトの所有権を放棄することで供給を固定し、「Avalancheのミームコイン」としてSDOGの地位を確立するものでした。SDOGはDeFi2.0を牽引するOlympusの仕組みと、犬コインのブームを組み合わせた前衛的なプロジェクトです。
今回の暴落によりコミュニティから失望の声も見受けられますが、現在価格は82ドル程を推移しています。Snowbankは次の段階としていくつかの施策を紹介しており、さらなる展開に注目が寄せられています。