ビジネス向けのNFT(ノンファンジブルトークン)とざっくりしたタイトルを付けましたが、簡単にいうとNFT(ノンファンジブルトークン)とオフチェーンのプライベートビジネスデータを組み合わせ、分散型ネットワーク上で取引可能なCentrifugeの資産作成技術について今回はご紹介致します。今回ご紹介するNFTはPrivacy-enable NFTsとも呼ばれ、プライバシーを必要とするオフチェーン上の金融ドキュメント(請求書や注文書)などのデジタル情報に真正性の検証と所有権の追跡を可能にし、新しい流動市場を提供するものとして興味深い仕組みです。
Centrifuge OSとは
Privacy-enable NFTsを利用するために用いるCentrifuge OSとは、金融サプライチェーン用に構築されたシステムです。Ethereumをパブリックブロックチェーンインフラストラクチャとして利用し、プライベートドキュメントデータ交換用にオフチェーンP2Pプロトコルを活用した2層構造になっています。ドキュメントの更新はマークルツリー(ブロックヘッダーにトランザクションを要約して格納する技術)を介してEthereumに紐付けられています。このような2層構造によりシステム全体のプライバシーとスケーラビリティを保証しています。Privacy-enable NFTsとは
NFT自体には、チェーン上の元ドキュメント内の最小限データのみを保持しており、NFTメタデータには「オンチェーンアンカーへのリンク」と、「P2Pレイヤー上のプライベートドキュメントへのリンク」が含まれています。オンチェーンデータはドキュメントの識別、NFTデータの検証(誰もが可能)、ネットワーク内でのドキュメントデータの取引を可能にします。P2Pネットワークでは、NFT保有者がプライベートオフチェーン情報にアクセス(現在NFTをウォレットに保有している者が秘密鍵でオフチェーン要求)できるように動作します。つまり、オンチェーン上では存在するNFTが唯一無二の存在であることを証明し、その背後にあるデータそのものはオフチェーンに存在しているということです。Privacy-enable NFTsでどんなことが可能になるのか
Privacy-enable NFTsのテクニカルペーパーに記載されている事例を元にどんなことが可能になるのかを以下ザクっとご紹介します。 詳細については上述のペーパーをご参照ください。※Privacy-enabled NFTs(プライバシーに対応したNFT)とは、資産の一部または全てをプライベートに保つことが可能なノンファンジブル(非代替)トークンのことでERC721規格に準じています。![](https://zenism.jp/wp-content/uploads/2019/10/f55c3edab827659510525869e975cb37.png)
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Centrifuge詳細
- 公式サイト:https://centrifuge.io/
- Twitter:https://twitter.com/centrifuge
- Privacy-enable NFTsテクニカルペーパー:https://github.com/centrifuge/paper-privacy-enabled-nfts/releases