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仮想通貨NEO(ネオ)の将来性・特徴・詳細|NEO3で、もう中国版イーサリアムとは呼ばせない?!

仮想通貨NEO(ネオ)の将来性・特徴・詳細|NEO3で、もう中国版イーサリアムとは呼ばせない?!

仮想通貨NEOは、中国企業「Onchain」が開発し、2016年10月に公開されました。イーサリアム類似の点に着目し、中国発のプロジェクトなので、「中国版イーサリアム」などと呼ぶ人もいます。

イーサリアム同様に、DApps開発や、トークン発行などを行える、中国という巨大マーケットを見据えたブロックチェーン開発プラットフォームとして注目されています。

本記事では、仮想通貨NEOの特徴などに触れ、本当に中国版イーサリアムなのかという点を考察、そしてその将来性についても説明します。

仮想通貨NEO(ネオ)の最新価格・相場・チャート・評価


仮想通貨NEO(ネオ)の特徴

NEOの哲学「Pragmatic Idealism」

Pragmatic Idealismとは訳すと実用的理想主義という感じでしょうか。

純粋な実用主義を貫徹すると、大胆な未来を描くことはできません。一方で純粋な理想主義では実際の行動を起こすことはできないでしょう。その2つの考えの間で絶妙にバランスをとったものが実用的理想主義のようです。

この考えを基に、NEOの創設者であるDa Hongfei氏は進行的な非中央集権化を謳っています。

NEOはビットコインやイーサリアムと比較した場合、中央集権的な度合いが高いですが、ブロックチェーン技術が急速に進化している現段階においては、効率的なソフトウェアのアップグレードなどの対応は中央集権的な方が臨機応変に行えるでしょう。

最終的には非中央集権的なものを目指しながらも、現段階では実用的な側面から一定の中央集権化を行い効率的な進歩を図っているようです。

NEOの目的は?

NEOは、DApps(Decentralized Applications)が稼働するための最高のインフラを提供することを核として運営されています。

しかし、インフラを場として提供するだけで利用者が居なければ意味がありません。そのためNEOではDAppsを取り巻くエコシステムの活性化に充てるためのリソースとして、NEO財団が1億ドル相当のNEOトークンをリザーブしています。

本当に中国版イーサリアムなのか?

創設者のDa Hongfei氏は

中国版イーサリアムと呼ばれることに関し、NEOの創設者であるDa Hongfei氏もインタビューなどで絶対に違うなどと否定したりしているのを見たことはありません。

むしろ穏やかに肯定するような感じです。ただし、当初はという言葉をつけて。

NEOの進化

2019年に入りNEOのプロトコルはNEO3と呼ばれるバージョンに移行しました。
他のプロジェクトと同様にNEOもパフォーマンスや安定性、機能面などアーキテクチャ由来の限界を突破するため、旧来のブロックチェーンから進化しているのです。

当初はスマートコントラクトDAppsの開発が可能といった点に着目して「中国版イーサリアム」などと呼ばれたのかもしれません。しかし、今の段階で上記2点に対応していないプラットフォームはむしろ時代遅れであり、しっかりキャッチアップしているプロジェクトであれば大半のものがこれらに対応しているでしょう。

そもそもNEOはイーサリアムとは異なる後記のDBFTというコンセンサスアルゴリズムを採用しています。また、NEO3に至った現在では、オラクルを利用したインターネットリソースへのアクセス、デジタルアイデンティティ分散型ファイルシステムの開発などにも力を入れるなど独自の道を模索しているのです。

中国版とは

中国の」プロジェクトという点に関しても実際は少し状況が異なるようです。

特にコーディングなど開発面では、中国国内や内部の開発メンバーからではなく世界中から行われる貢献の方が大きいようです。約10人のコアデベロッパーの大半が中国以外の人で、中国語も話せないそう。コアデベロッパー以外に関しても中国国外からが大半で、多様化されたコミュニティを抱えており、もはや「中国の」とは呼べないのが現状の様です。

イーサリアムとの相違点

相違点1:アプローチの違い

NEOが目指す最終到達点は独自のものではなく、他のプロジェクトでも同じところを目指して進んでいるものがあります。

しかし、その過程が異なるのです。NEOが歩む道を独特なものにしているのは前記のPragmatic Idealismという哲学。この哲学を背景に、金融分野を取り巻く法制度など既存のシステムとの互換性など、実用面を尊重するアプローチで歩むのです。

相違点2:NEO独自のコンセンサスアルゴリズム「DBFT」

NEOで採用されているコンセンサスアルゴリズムは、イーサリアムで採用されているPoWではなく、DBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerance)というものです。NEOはこのDBFTを業界において世界で最初に採用しました。

P2Pなどの複数の人で構成される分散型ネットワーク上で、一人でも裏切り者がいると不正や改ざんできてしまう問題のことをビザンティン問題と言います。ビットコインや、イーサリアムではこれをPoWという承認システムで解決していますが、NEOはこの問題に対して、独自のDBFTという承認システムを採用して解決しています。

ビザンティン問題を解決したP2Pネットワークが正常に稼働するシステムのことを「ビザンティン・フォールト・トレランス性(BFT)をもつ」と表現します。NEOの採用するDBFTは、DelegatedBFT、つまり代表者を選出(delegated)することによって、ビザンティン問題を解決しています。この代表者が取引を監視し、不正をしていないかチェックしているのです。

この代表者(ブックキーパーと呼ばれる)になる権利は、NEOネットワークの参加者全員に与えられており、みんなからの評価や、プラットフォーム内のGASと呼ばれるトークンをどれだけ蓄えているかによって選出されます。

NEOは最終的に経済や金融分野での利用を目指しているといわれることがあります。DBFTにはファイナリティがあるので、上記分野での利用に適しているのです。ファイナリティがあると、一度決定したトランザクションが覆ることを心配する必要がなくなり、次の取引までに数ブロック待つ必要もなく堅実な運用が可能です。

相違点3:開発言語が豊富

イーサリアムで使用されるプログラミング言語はSolidity(ソリディティ)というあまり一般的ではない言語で開発されています。その為、需要に対してエンジニアの供給が追いつかなくなる可能性があり、プラットフォームの活性化を妨げる要因になるかもしれません。

それに対して、NEOは様々な言語が使用可能で、「Java、JavaScript、Python、NET、C、C#、C++」など現在一般的に利用されているプログラミング言語で開発することができます。エンジニアが新たな言語を習得する必要がない為、ブロックチェーンを利用した技術開発に参入しやすいという特徴があります。

同じようにJavaやC言語など一般的なプログラミング言語を使用できる通貨は他にもLiskHolochainなどもあります。参入障壁が低くなるので、多くのエンジニアが参入し、プラットフォームの活性化に繋がる可能性が高くなります。

相違点4:NEOを保有しているとGASトークンが配布されるエコシステム

NEOはデュアルトークンエコノミックモデルを採用しており、NEOトークンとGASトークンという2つのトークンが存在します。

NEOトークンはオンチェーンガバナンスの投票に利用できる権利として機能します。一方でGASトークンはトランザクションにかかる手数料に当てることができるユーティリティトークンです。

NEOを保有しているとGASトークンが配布されるようになっています。年率でおよそ3%ほどで、時期やNEO保有量によって率は異なります。

仮想通貨NEO(ネオ)の詳細

発行上限枚数:1億NEO

承認方法:DBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerance)

公開日:2016年8月

公式サイト:公式サイト

GitHub:NEO github

仮想通貨NEO(ネオ)爆上げの時期!

2017年6月16日〜AntsharesからNEOに名前変更後に高騰

6月にカンファレンスの開催を発表し、その前評判だけで8倍になり、元々の名前であるAntsharesからNEOに名前を変更した6月16日から6月20日にかけてさらに価格が高騰しました。

2017年9月中国人民銀行によるICO規制を受けて急落

NEOは中国の仮想通貨なので、中国の規制の影響を受けてしまいます。2017年9月の中国人民銀行によるICO規制発表後に価格が約30%下落しました。

2018年3月1日にNEO保有者にOntologyのAirdropが行われ、価格上昇

Ontology(ONT)を1NEOあたり0.2ONTがAirdropされ、Airdrop前にNEOを購入する人が増加し価格が急騰しました。

仮想通貨NEO(ネオ)の将来性

2019年のNEO

NEOは2020年にナンバー1のブロックチェーンになることをミッションにしています。

NEOが目指しているナンバー1とは市場規模での1位ではなく、最も活発にプラットフォーム上でアプリケーション開発が行われるブロックチェーンです。

そのためには最良のパフォーマンスを提供し、多様なエコシステムを構築する必要があるとしており、2019年はこの目標達成へ力を注ぐことになりそうです。具体的には、より抽象化されたアーキテクチャや基盤、レイヤー1だけでなくレイヤー2に注力する様子です。

また、NEOはナンバー1を目指し、シアトルにオフィスを開きました。NEOが中国国外にオフィスを開いたのはこれが初です。

日本市場進出に向けgumi Cryptosと戦略的パートナーシップを締結

マイクリプトヒーローズの開発元などに投資を行っていることでも知られるgumiの連結子会社gumi Cryptosと、日本市場進出に向けての戦略的パートナーシップを締結しています。

gumi Cryptosの代表取締役社長である國光宏尚氏は、日本の業界でも知られた存在ですし、日本市場でNEOが存在感を示すのも時間の問題かも知れません。

仮想通貨NEO(ネオ)の評価

中国政府の動向に注意が必要?!

NEOは、プログラミング言語が一般的な言語で開発できるので参入障壁が低く、また中国市場という巨大マーケットを見据えたプラットフォームでもあるので、スマートコントラクト分野で独自経済圏を構築できれば大きく発展する可能性はあります。

しかし、中国政府の規制の影響を受けやすいことも事実で、政府の規制次第で価格変動が起きる可能性も高いです。今後の中国当局の動向には注目しましょう。

ちなみにDa Hongfei氏はConsensus2019において下記の考えを示しました。

中国政府は投機関連ビジネスを奨励するようなことはないが、技術への投資は奨励している。
NEOが中国で行っているのはブロックチェーンの目標を実現するための技術への投資だ。
価格について語ったり取引を行うわけでも、特定のトークンの価格を上昇させるといった政府が行う制限の対象となるような投機関連ビジネスを行っているわけではない。

中国政府はICOや仮想(暗号)通貨取引所の運営に対して規制を行っているが、これに含まれないブロックチェーン開発は完全に問題ないというのが氏の見解のようです。

活発なコミュニティ

Da Hongfei氏はConsensus2019で、NEOは1日あたり5万トランザクション(tx)を処理していると明らかにしました。ちなみにDAUは1万程度とのこと。

ここで留意したいのは、NEOは賭けを行うカジノアプリを奨励していないという点。この数字を見ると他にもっと処理しているtxが多いプラットフォームがあるじゃないかと思う方もいるはずです。しかし、その中には処理するtxの大半がギャンブル関連のものであったりするものもあるのです。

NEOがギャンブル関連ゲームを禁止することはできないものの、奨励せずギャンブル関連のトランザクションで数を稼ごうとしてはいない。この質の違いを理解せず、単純に数だけで比較した場合、NEOはそれほど魅力的なものには見えないはずです。

おすすめ取引所、購入方法

現在(2018年11月)のところNEOを取り扱っている国内取引所はありません。ですので、国内取引所でビットコインやイーサリアム を購入し、海外の取引所に送金してからNEOを購入することになります。

例)購入方法

  1. 国内取引所GMOコインでビットコインを購入
  2. 大手海外取引所のBinance(バイナンス)のアカウント登録
  3. Binanceでビットコインアドレスをつくる
  4. GMOコイン→Binanceのアドレスへ送金
  5. Binance内でビットコインでNEOを購入する

GMOコインは海外への送金手数料が無料ですので、頻繁に送金するのであればオススメです。